「キリスト新聞」から

 KiriShin(The Kirisuto Shimbun, キリスト新聞、第3472、Apr. 21. 2018) が届きました。 気がつけば、もう4月も下旬。年度初めは、ここまでいろいろなことがあったのかいった感じで、過ぎました。大きなミスはなかったと思いますが、どうだったでしょう。連休で一息つくというのは例年です。

1.「バッハ愛用の聖書、いま眼前に」「完全復刻版 教文館で特別展示」(第1面)


2.「〝バッハの心を解く重要な鍵〟」「書き込みは「神学的発言として貴重」」(第2面)

 復刻版とはいえ、見てみたいのはやまやまです。しかし、5月3日までとなると、難しい・・・。バッハについて神学という言い方が十分に可能なことは、すでに本ブログでも論じたところです。

3.「News/Topics」[ニュース/トピックス]
・「「首相退陣」求め国会前に怒りの声 シスターらは新宿駅前で署名活動」
・「学校法人桃山学院 大阪府堺市に教育大学を新設」
・「訃報:古屋安雄(ふるや・やすお)さん」」
・「中国が宗教対策を党中央直轄へ 夏寶龍氏が政協の秘書室長に」
・「「信教の自由保障の政策と実践」 中国国務院が白書発表」
・・・

4.第4面~第5面
・「宗教リテラシー向上委員会」:「ハードル下げつつ重厚な宗教の現場にも」 池口龍法 (浄土宗龍岸寺住職)

・「縦断列島 書店員日記」: 「朋有り、遠方より来たる。(論語)」金城芳朗 沖縄キリスト教書店

・「聖書翻訳の最前線」
 「相続」(申命記15章4節)、「地上に置かれた」(詩編8編2節)。新共同訳と聖書協会共同訳(翻訳中)との比較、新しい訳に反省した聖書学の成果。

・「教会建築ぶらり旅」8:藤本徹「変化と継承 明治学院礼拝堂」

5.第6面
・「伝道宣隊 キョウカイジャー+αアルファ」
 「子どもに応じた配慮」 キョウカイゴールド
 

6.第7面
・「Information/インフォメーション」

・Reader 's Cafe [読者のひろば]

7.第8面
・「BookReview」[書評]

・「TV/Radio」[テレビ/ラジオ]
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雑誌紹介(2018.4:1)

 雑誌紹介をいたします。本ブログでは、わたくしのところにお送りいただいた雑誌を随時紹介していますが、途中で通し番号が乱れてしました。そこで、雑誌紹介は、「雑感」のカテゴリで、「(年.月:その月の通し番号)」にして表記します。この回は、この方式での最初なので、「(2018.4:1)」としました。

筑波大学 哲学・思想専攻
『哲学・思想論集』第43号、平成29年度、
2018年3月。

「宗教多元主義と公共宗教論」
  (保呂篤彦)
「『論理哲学論考』の電気回路モデル──真理表の哲学(八)」
  (橋本康二)
「ベルグソン『意識に直接与えられたものについての試論』における優美について」
  (北夏子)
「バウムガルテン『第一実践哲学の原理』 の翻訳──「実践哲学についての序論」から第一章第一節「義務づけ一般」まで」
  (千葉建)
「トマス・アクィナス『真理について』の或る読解のために」
  (マルク・ペーターズ、石田隆太・津崎良典(訳))
「世界からの下降──ハイデガーにおける共同性」
  (五十嵐沙千子)
「カントにおける可能性と現実性の実在的区別──神の直接的知性の問題」
  (檜垣良成)
「第2バチカン公会議とイエズス会──社会正義の問題を中心に」
  (桑原直己)

 がっちりした論考が掲載され、どれも、興味深いものであるが、とくに、最初と最後の論考は、わたくしの最近の仕事(講義など)との関係で、もう少し早く、読んでおけば、思われた。

ハヤトロギア論の今

 「ハヤトロギア」という用語は、聖書的あるいはヘブライ的な思惟をギリシアのオントロギアとの対比で特徴付ける議論において、有賀鐵太郎によって造語されたものであり、わたくしが所属する京都大学キリスト教学研究室では、その研究伝統を示すキーワードの一つという位置を占めている。もちろん、すべての学術用語がそうであるように、それは特定の研究者や研究集団の独占物ではない。近年、宮本久雄を中心とする研究者において、使用されるようになり、より大きな広がりにおいて、問題とされるようになってきている。こうした動向を知る上で、次の論集は興味深い。

宮本久雄編
『ハヤトロギアとエヒイェロギア──「アウシュヴィッツ」「FUKUSHIMA」以後の思想の可能性』
教友社、2015年。

・「出エジプト記の脱在載」としてのエヒイェロギア (山本芳久)
・困難な隣人──〈私の真実〉の子ヨナの物語 (竹内裕)
・存在論から脱在論へ──宮本久雄のエヒイェロギア小考 (金山椿)
・根源悪からエクソダス
  ──エヒイェロギア(ヘブライ的脱在論)の構想 (宮本久雄)
・ディオニュシオスのエロス論とエヒイェロギア (袴田渉)
・身体が万人に披く神秘
  ──「エヒイェの受肉的実践・身体化」としてのヘシュカスム (袴田玲)
・神的エネルゲイア・プネウマの現存
  ──東方・ギリシア教父におけるエヒイェロギアの展開 (谷隆一郎)
・アテネとエルサレム──言語と存在をめぐって (山本巍)
・ハヤトロギア(歴程神学)の課題
  ──ホワイトヘッド・ヨーナス・西田哲学の思索を手引きとして (田中裕)
・ハヤトロギア概念を巡る国内研究の動向
  ──なぜ今ハヤトロギアを再考するのか? (平松虹太朗)
・脱自的存在としての神──進化する神理解の諸側面 (岩田靖夫)

むすびとひらき
執筆者プロフィール

 有賀の系譜におけるハヤトロギア論へのまとまった紹介は、この論集の平松論文において、なされている。

近現代のキリスト教をどう見るか

 昨日は、昨年度末の研究成果を紹介し、その中で、土井健司監修 『1冊でわかるキリスト教史──過去から現代まで』 (日本キリスト教団出版局、2018.3)を挙げた。今回は、これについて(わたくしの担当部分に関して)、説明を補足しておきたい。
 おそらく、内容を見ていただければ(表題からも)わかるように、本書は、大学での教科書などで使用する入門書として企画され、高校程度の世界の知識があれば、十分に理解できるものをめざしている。もちろん、執筆者としては(わたくしは少なくとも)、それだけではなく、自分の個性あるいは独自の視点がわかる人にはわかる形で表現したいとも考えて、いろいろ工夫を行った。おそらく、小見出しを見れば、ある程度雰囲気がわかていただけると思うので、以下、わたくしの担当部分の章・節・小見出しを記載したい。

第4部 近現代

はじめに

第1章 大航海時代と世界宣教──近代キリスト教の前提(~17世紀)
 1 世界宣教の動向
    対抗宗教改革とイエズス会
    ポルトガル・スペインの世界戦力=世界分割
 2 ウェストファリア体制と国民国家
    三十年戦争後のヨーロッパ秩序
    絶対王政から国民国家へ
 3 西欧各国のキリスト教
    ヨーロッパ諸地域のキリスト教
    正統主義と敬虔主義
    カトリック教会の多様性
 4 新大陸のキリスト教
    南北アメリカのキリスト教の動向
    インドランド植民地のキリスト教

第2章 近代市民社会の成立とキリスト教(18世紀)
 1 啓蒙主義と革命・独立
    啓蒙主義と合理主義神学
    アメリカ独立以前のキリスト教
    フランス革命のフランスおける影響
 2 信教の自由と政教分離
    イギリス国教会・聖公会
    立憲君主制と民主主義
    宗教的寛容、容認論から人権論へ
 3 近代自然科学と新しい世界観
    ガリレオ裁判は何だったのか
    ニュートン主義と自然神学
 4 近代社会への批判・懐疑

第3章 市民社会の変容・歪みとキリスト教(19世紀)
 1 近代的知と近代聖書学
    近代的知のモデルとしての自然主義
    歴史主義とキリスト教の相対性
    近代聖書学とその諸前提
 2 欧米キリスト教と信仰覚醒
    ドイツ・プロテスタント神学の諸潮流
    イギリス・オックスフォード運動の意義
    19世紀アメリカとキリスト教の動き
 3 社会問題とキリスト教社会主義
    イギリス:キリスト教社会主義
    アメリカ:社会正義と社会的福音
 4 アフリカ・アジアのキリスト教
    アジア(特に東アジア)のキリスト教
    アフリカのキリスト教

第4章 2つの世界大戦とキリスト教(20世紀前半)
 1 第1次世界大戦と全体主義
    ユダヤ人問題
    弁証法神学と神学刷新
    全体主義の登場とドイツ教会闘争
 2 第2次世界大戦と冷戦体制
    冷戦体制下の教会
    科学技術文明への楽観論
    神の死の神学・世俗都市の神学
 3 アフリカ・アジアの民族自決・独立
    植民地主義を超えて
    第3世界の神学の展開
    アフリカの解放の神学
    土着化神学

第5章 グローバル・多元化とキリスト教(20世紀後半)
 1 エキュメニカル運動の進展
    エキュメニカル運動
    新しい宣教神学
    宗教間対話の広がり
 2 第2バチカン公会議
    第2バチカン公会議
    ローマ・カトリック教会と近代
    ラテンアメリカと解放の神学
 3 冷戦後の世界とキリスト教
    世俗化から宗教回帰へ
    宗教対立の時代を超えて
    生命の神学:環境と生命

おわりに──キリスト教の未来へ(21世紀) 
    
     
 
    

2017年度末の研究成果刊行

 年度末は、研究に関連してさまざまな成果を刊行する時期であるが、2017年度末(2018年度3月)は、いくつかの成果刊行が重なったので、まとめて、本ブログにも掲載しておきたい。

<単著>
『東アジア・キリスト教の現在』
三恵社、2018.3。
 はじめに
 第一章 東アジアの宗教状況とキリスト教
    ──家族という視点から
 第二章 死者儀礼から見た宗教多元性
    ──日本と韓国におけるキリスト教の比較研究より
 第三章 東アジア世界における宗教的寛容と公共性
 第四章 アジアのキリスト教とナショナリズム
    ──内村鑑三の非戦論との関連で
 文献表
 人名索引

 これは、三部作の2冊目で、予定としては、今年度中に3冊目を刊行予定。

<共著>
土井健司監修
『1冊でわかるキリスト教史──過去から現代まで』
日本キリスト教団出版局、2018.3。
 わたくしの担当は、「第4部 近現代」 148~190頁。

<論文>
・「宗教哲学にとっての脳神経科学の意義」 
 (宗教哲学会 『宗教哲学研究』 No.35 、昭和堂、2018.3)

・「キリスト教思想における「適応の原理」の射程」
 (京都大学キリスト教学研究室 『キリスト教学研究室紀要』 第6号、2018.3) 

・「内村鑑三と聖書」
 (アジア・キリスト教・多元性研究会 『アジア・キリスト教・多元性』 第16号、2018.3)


プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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