FC2ブログ

日本・アジアのキリスト教3

 北森嘉蔵の文献の続きです。多様なテーマの文章を収録した論集ですが、「日本のキリスト教」「日本の神学」というテーマ、そして田辺哲学についての文章など、興味深い文章が見られます。

北森嘉蔵
『日本のキリスト教』
創文社、1966年。 



日本のキリスト教
「日本の神学」ということ


『神の痛みの神学』について
「神の痛みの神学」をめぐる外と内
ヨーロッパ神学との対話のために


4編


6編


他宗教への態度
『維摩経義疏』の一節
日本の宗教哲学
田辺元
田辺先生をしのぶ
田辺先生における師弟関係


7編
スポンサーサイト



日本・アジアのキリスト教2

 「日本・アジアのキリスト教」は、まず北森嘉蔵からスタートします。すでにお知らせしたように、演習「日本とアジア」では、来年度の後期に北森を扱う予定です。北森と言えば、版を重ねてきた、次の文献。

北森嘉蔵
『神の痛みの神学』
教文館、2009年

再版への序
第三版への序
第四版への序
第五版への序
講談社版への序
講談社学術文庫への序

神の痛みの神学
一 痛みにおける神
二 神の痛みと歴史的イエスの
三 神の本質としての痛み
四 神の痛みへの奉仕
五 神の痛みと象徴
六 痛みの神秘主義
七 神の痛みと倫理
八 神の痛みの内在性と超越性
九 神の痛みと「隠されたる神」
十 愛の秩序
十一 神の痛みの福音史
十二 神に痛みと終末論
十三 結語

附録 エレミヤ記三一章二〇節とイザヤ書六三章一五節

解説
『神の痛みの神学』の歴史的意義 (倉松功)
『神の痛みの神学』と二十一世紀神学の可能性──現代カトリック神学の観点からの考察(高柳俊一)

付録
キリストに於ける神の認識(ルーテル神学専門学校・卒業論文、一九三八年)
 第一部 聖書の告示に基ける解明
 第二部 近代及び現代の神学に於ける事態

あとがき (真塩和義)
人名索引
聖句索引

 この2009年の教文館版には、「解説」として、二つの論考、そして「付録」として北森の卒業論文が収録されており、演習などで使用するには、ぴったりです。

日本・アジアのキリスト教1

 昨日は、現在、作成中の京都大学次年度シラバスについて紹介したが、その中で、演習「日本とアジア」として示した部分について今回、説明を行い、次回から、わたくしの研究室における関連文献紹介へと進みたい。

 この演習は、次のような趣旨で、行われている。
「日本・アジアのキリスト教の歴史を振り返りつつ、その新しい思想的可能性を探ることは、日本におけるキリスト教思想研究にとって重要な意味を有している。この演習では、年度や学期を超えて、無教会キリスト教の思想家たちを順次検討してゆくことによって、近代キリスト教思想の重要な局面の解明がめざされている。」

 これまで、20年近くの間に、次のようなテーマを取り上げた。
 1.2001年度:矢内原忠雄、2002年度:内村鑑三
 2.2003年度:近代日本(天皇制・民族主義)とキリスト教
 3.2004年度:明治期の日本キリスト教における神学の受容と形成
     新神学論争、植村・海老名論争
 4.2005年度から、植村正久と日本のキリスト教的宗教哲学(学問的キリスト教思想)の系譜
   とくに、2006, 2007年度は、植村正久とその思想的展開(高倉徳太郎)
 5.2008年度から2012年度まで:波多野精一
 6.2013年度から、無教会キリスト教:矢内原、南原繁、内村
 7.2018年度後期から2019年度:賀川豊彦

 演習では、初回と第2回は、「日本・アジアのキリスト教」「取り上げる思想家」について、説明を行い、その後、テキストを読み進めることになるが、配付資料には、次のような説明と文献リストが掲載される。

<日本キリスト教史の現状>
①通史の試み
②個別教派・教団・教会の歴史編纂
③宣教師の伝記・書簡・公式の報告書
④人物研究(内村、新島、海老名、新渡戸、植村など)
⑤新聞・機関誌などの基礎資料の整備
 全体的に、日本キリスト教思想研究が、各地の研究グループレベルの議論を超えた、キリスト教研究としてまだ確立していない。
 土肥昭夫『日本プロテスタント・キリスト教史論』(教文館)

<文献>
 より包括的な文献表としては、http://tillich.web.fc2.com/sub9.htm、
      http://tillich.web.fc2.com/sub9a1.htmを参照。
・Barrett, Kurian, Johnson (eds.), World Christian Encyclopedia. vol.1-2, second edition
Oxford University Press 2001
・Scott W.Sunquist (ed.), A Dictionary of Asian Christianity, Eerdmans Publishing 2001

・国際基督教大学・アジア文化研究所編 『アジアにおけるキリスト教比較表』(創文社)
・日本基督教団出版局編 『アジア・キリスト教の歴史』(日本基督教団出版局)
・富坂キリスト教センター 『鼓動する東アジアのキリスト教』(新教出版社)
・鵜沼裕子 『史料による日本キリスト教史』(聖学院大学出版会)
・隅谷三喜男 『日本プロテスタント史論』、 『近代日本の形成とキリスト教』(新教出版社)
・出口光朔 『近代日本キリスト教の光と影』(教文館)
・土肥昭夫 『日本プロテスタント・キリスト教史』(新教出版社)、『歴史の証言 日本プロテスタント・キリスト教史より』(教文館)
・海老沢有道・大内三郎 『日本キリスト教史』(日本基督教団出版局)
・中央大学人文科学研究所 『近代日本の形成と宗教問題』(中央大学出版部)
・高橋昌郎 『明治のキリスト教』(吉川弘文館)
・古屋安雄・大木英夫 『日本の神学』(ヨルダン社)
・武田清子 『土着と背教 伝統的エトスとプロテスタント』(新教出版社)
・古屋安雄他 『日本神学史』(ヨルダン社)
・石田慶和 『日本の宗教哲学』(創文社)
・マーク・R・マリンズ『メイド・イン・ジャパンのキリスト教』(トランスビュー)

・近藤勝彦 『デモクラシーの神学思想 自由の伝統とプロテスタンティズム』(教文館)
        (植村、内村、海老名、吉野作造、南原繁)
・佐藤敏夫『植村正久』(新教出版社)
・大内三郎『植村正久 生涯と思想』(日本キリスト教団出版局)、 『植村正久論考』(新教出版社)
・武田清子『植村正久 その思想史的考察』(教文館) 
・雨宮栄一『若き植村正久』『戦う植村正久』『牧師植村正久』(新教出版社)
・崔 炳一『近代日本の改革派キリスト教─植村正久と高倉徳太郎の思想史的研究─』(花書院)
・森岡清美『明治キリスト教会形成の社会史』(東京大学出版会)
・森本あんり『アジア神学講義』(創文社)
・徐正敏『日韓キリスト教関係史研究』(日本キリスト教団出版局) 
・柳父圀近『日本的プロテスタンティズムの政治思想──無教会における国家と宗教』(新教出版社、2016年)
・芦名定道『近代日本とキリスト教思想の可能性』(三恵社、2016年)
・柴田真希都『明治知識人としての内村鑑三──その批判精神と普遍主義の展開』(みすず書房、2016年)
・近藤勝彦『キリスト教弁証学』(教文館、2016年)
    第四部「新しい日本の形成の文脈におけるキリスト教の弁証」
・役重善洋『近代日本の植民地主義とジェンタイル・シオニズム──内村鑑三・矢内原忠雄・中田重治におけるナショナリズムと世界認識』(インパクト出版、2018年)
・芦名定道『東アジア・キリスト教の現在』(三恵社、2018年)

 この演習は、2020年度、2021年度まで継続予定である。

本日のボンヘッファー

次の文献より、ボンヘッファーの言葉を引用します。

マンフレート・ヴェーバー編
『信じつつ祈りつつ──ボンヘッファー短章 366日』
新教出版社、1997年。

「いったい誰が今日なお、未来があたかも現在であるかのように、そのように未来を待ち望み、そのように未来を生きることができるのか。また、神が自分自身の命よりも確かであるように、神によって生きることができるのか。それができるのは、来臨しようとしている神が、すでに来たりたもうた神であるということを知っている者のみである。」(PAM1 245)
(12月11日)

 今回の言葉は、三つの文から構成されているが、第一文の時間と第二文の神との対応関係(未来と現在との関係と、神と人間との関係、この二つの関係の関係)が示され、第三文では、この諸関係の現実根拠(クリスマスと再臨との関わりと両者を知ることの問題)が示されている。背後に存在する大きな議論が想像される。ボンヘッファーの思考方法の考える手がかりになるのではないだろうか。

キリスト教思想の焦点としての言語51

 ロラン・バルトの続きです。バルトについて忘れてならないのは、批評家としての側面です。バルトの文学を通じた批評は、定評がありました。例えば、次の文献です。

1.ロラン・バルト
『エッセ・クリティック』
晶文社、1972年。

2.ロラン・バルト
『新=批評的エッセー 構造からテクストへ』
みすず書房、1977年。

 言語・記号から、社会(食物、衣服、絵画、映画、流行、文学・・・)へは、構造主義・記号学の可能性を示すものである。
プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター
カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR