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4月からの授業のあり方(京都大学文学研究科、わたくしの授業の場合)

 昨日の京都大学・教育研究評議会で、4月からの京都大学における授業について、基本方針が出され、それを具体化する考え方が、文学研究科/文学部で、教員(常勤と非常勤)と学生に示された。わたくしの授業も、この考え方に基づいて行われることになる。

基本は、いわゆる三条件を満たす授業は、4月8日から実施すること、また、新型コロナウィルスに感染した、あるいは感染の疑いのある人(教員も学生も)は自宅待機を行い授業にはでないことである。
 三条件とは、教室定員の50%程度以下の学生数、換気の実施、距離をおいた会話(マスクにつけた)、であり、京都大学文学研究科の授業は、少人数のものが多いため、比較的この条件を満たすタイプである。

 4月8日から開始する場合、三条件を満たすために、最初の2週間は、同じ内容の授業ガイダンスを行い(学生番号の末尾が奇数か偶数かでわける)、学生はこの間に授業登録を行う。その登録者数にしたがって、授業形態を決定する。なお、2回のガイダンスで、課題を出しておき、3回目の授業は、その課題についての課題学習に代えることが可能(わたくしの担当授業では、概論授業はこの形になると予想される)。はじめの3回を以上のように行えば、本格的な授業の開始は、実質、5月の連休明けになる。
もちろん、三条件が満たされれば、3回目から通常形態の授業を行うことも可能。

 そのほか、土日や夏季の補講、隔週参加型授業形態の選択など、かなり柔軟な仕方での対応が可能になっている。

 以上のやり方での授業が困難な場合は(三条件が満たされない)、オンライン型授業という選択肢を選ぶことになる。京都大学では、PandAとZoomというシステムを利用することが可能であり、わたくしも、これを一部利用することを考えている。サポート体制も整備されつつあり、思ったよりもハードルは高くない。2週間にわたるガイダンス期間は、このオンライン型授業に対応するための準備期間となる。

 なお、今後、コロナウィルスがなかなか収束せず、むしろ更に拡大する事態が生じた場合は、オンライン型授業が中心になることもあり得ないことではない。試行錯誤が続くことになる。

 以上のような形で、ともかくも、4月8日(水)から授業が始まる。わたくしは、水曜日1時限目に学部生の対象の講読を担当しているので、4月8日がまさに新年度のスタートである。教室は、コロナとは別の理由で、そもそも広めの部屋(第5講義室。定員42人)にしていたので、三条件はおそらく満たされると期待している。
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新型ウィルスの影響広がる

 新型コロナウィルスの影響が、大学や学会・研究会へと大きく広がりつつあります。数週間前には、関東に比べ関西は楽観的な雰囲気でしたが、ここに来て急速に、厳しい対応が目立ってきています(背景には政府方針が存在します)。

 来週の土曜日(3月7日)に、宗教倫理学会では、森本あんり先生を講師に迎えて、公開講演会「誤れる良心の寛容論」を開催する予定で、準備を進めてきました。しかし、会場として予定していた龍谷大学の対応方針との関係で、開催は「延期」となりました。可能ならば、時期をずらして開催したいというのが宗教倫理学会の希望ですが、近年の大学の忙しさを考えると、なかなか難しいようにも思います。

 そのほかにも、京都大学では、大学入試の合格発表を例年のように学内に掲示するのを止め、Web上での発表のみにしましたし、関西の諸大学での卒業式の中止が報道されはじめています。
 こうした動向の背後には、3月中にがんばってウィルスの流行を押さえ込み、4月からは正常化したいとの想いがありますが(さらに先の東京オリンピックも視野に入ってくるのかもしれません)、3月の前半、中旬までが山場でしょうか。

 ほかにも、日本基督教学会の関東支部会や近畿支部会、キリスト教史学会の西日本部会などが3月に開催予定ですが、今後の動きに気を付ける必要があります。

キリスト教学研究室・予餞会について

 明日、キリスト教学研究室の予餞会を、下記のように行います。

日時:2020年2月29日(土)14時30分より
会場:京都大学文学部校舎2階、第7講義室

発表題目/発表者
「現代の遺伝子操作をめぐる諸問題とキリスト教」
          石井絢子 京都大学文学部四回生

「キリスト教と性的マイノリティーをめぐる諸問題」
          高須萌衣 京都大学文学部四回生


会費:500円

 なお、現在、新型コロナウィルスへの対応が求められていることもあり、今回は、研究発表会後の懇親会は中止、また、研究発表の方も、時間を圧縮いただいて、全体として2時間半前後で、会を終了する予定です。
 出席いただく方は、マスクを着用し、体調不良の方は、出席を見合わせてください。消毒用のアルコールは、こちらで、用意してあります。

 では、異例の形になりますが、明日、無事に予餞会が実施できるよう、祈っています。
 ご協力、よろしく、お願いいたします。

ワークショップのお知らせ・追加2

 明日に迫った、「ワークショップ」のお知らせ・追加のさらに追加です。(こうした「お知らせ」を書きながら、ワークショップの発表内容の詰めを行っています。)
 
 わたくしの発表「アジア太平洋地域のキリスト教の相互交流―アメリカ・ハワイ、日本・沖縄、台湾―」は、「太平洋地域のキリスト教・移動と交流・資料」という問題をめぐる議論の動向を紹介し、今後の研究を展望することを目指しますが(新たな資料の発見や新しい専門的知見の提示などではなく)、そこで、触れる予定の文献は以下の通りです。

<関連文献1>
A.キリスト教界とその関連
・歴史学研究会編『巡礼と民衆宗教』
  青木書店、1999年。
・関哲行『ヨーロッパの中世4 旅する人びと』
  岩波書店、2009年。
・大木英夫「環太平洋のプロテスタンティズム」
  (古屋安雄/大木英夫『日本の神学』ヨルダン社、1989年)
・富坂キリスト教センター編『鼓動する東アジアのキリスト教──宣教と神学の展望』
  新教出版社、2001年。
・瀧澤克彦『越境する宗教──モンゴルの福音派』
  新泉社、2015年。

B.宗教学・民衆宗教
・井上順孝『生みを渡った日本宗教──移民社会の内と外』弘文堂、1985年。
・武内房司編『越境する近代東アジアの民衆宗教──中国・台湾・香港・ベトナムそして日本』明石書店、2011年。
・李元範・櫻井義秀編『越境する日韓宗教文化──韓国の日系宗教・日本の韓流キリスト教』北海道大学出版会、2011年。
・三木英・櫻井義秀編『日本に生きる移民たちの宗教生活──ニューカマーのもたらす宗教多元化』ミネルヴァ書房、2012年。
・桂島宣弘編『東アジア 遭遇する知と日本──トランスナショナルな思想史の試み』
   文理閣、2019年。

<関連文献2>
・沖田行司編『ハワイ日系社会の文化とその変容──一九二〇年代のマウイ島の事例』ナカニシヤ出版、1998年。
・森田雅也編『島国文化と異文化遭遇──海洋世界が育んだ孤立と共生』関西学院大学出版会、2015年。
・三野和惠『文脈化するキリスト教の軌跡──イギリス人宣教師と日本植民地下の台湾基督長老教会』新教出版社、2017年。
・一色哲『南島キリスト教史入門──奄美・沖縄・宮古・八重山の近代と福音主義信仰の交流と越境』新教出版社、2018年。
・ヒロ・ヒライ、小澤実編『知のミクロコスモス─中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』中央公論新社、2014年。
・佐藤吉昭『キリスト教における殉教研究』創文社、2004年。
・米井力也『キリシタンの文学─殉教をうながす声』平凡社、1998年。
・岩野祐介「海を越えるキリスト教──海を隔てた文化交流の結果としての無教会主義を捉える試み──」
(森田雅也編『島国文化と異文化遭遇──海洋世界が育んだ孤立と共生』関西学院大学出版会、2015年)
・田川建三『書物としての新約聖書』勁草書房、1997年。
・出村彰「東北学院と福音主義──福音宣教と学校教育」
(佐藤司郎・吉田新編『福音とは何か──聖書の福音から福音主義へ』教文館、2018年)。

 

ワークショップのお知らせ・追加

 すでに、本ブログにおいて、今週土曜日(1月11日)のワークショップの案内を行ったが、若干の説明を追加したい。
 このワークショップは、文学研究科の英語学英文学専修の家入先生(英語史)を中心に、それにわたくしがキリスト教研究の視点で協力する形で企画された。これまでにあまり例のない組み合わせであり、どのような研究の展望が開かれるかは、今回のワークショップ次第であり、その点、きわめて楽しみである。新しい研究を展望するというのが、今回の最大のねらいである。

 しかし、これまでのキリスト教研究との関係については、十分に説明可能であり、その点について、わたくしの発表の趣旨と合わせて説明しておきたい。
 わたくしの発表は次のようなものである。
 芦名定道 「アジア太平洋地域のキリスト教の相互交流――アメリカ・ハワイ、日本・沖縄、台湾」

 これだけでは、何が論じられるかについて、漠然として捉えにくいと思われるが、議論(30分)は、次の順序で進められる。

1.はじめに
2.キリスト教と移動・交流の意義
3.太平洋地域のキリスト教
4.むすび

 1と2は、キリスト教研究という視点から、「移動・相互交流」という問題の意義を論じる発表全体の導入になる。ここでは、歴史的な事例を参照しつつ、キリスト教という宗教にとって、移動・相互交流が基本的な存在様式の一つであることが示される(キリスト教は移動する宗教である)。この議論の中で、近代以降のキリスト教にとっての、アジア太平洋地域の意義が言及される。

 この1と2を受けて、発表の本論は、「3」である。ここで、「太平洋地域」(「アメリカ・ハワイ、日本・沖縄、台湾」)におけるキリスト教の移動・相互交流が扱われることになるが、もちろん、これはわたくしの専門領域ではない。議論は主に最近の研究動向を紹介し分析するという形を取ることになる。ここで示さねばならないのは、「資料と活用」という視点から何が言えるかである。これがもっとも難しい点であるが、今のところ、「4」で、宣教師の残した書簡を中心とした資料の意義について触れ、可能ならば、聖書翻訳という問題において、言語の問題との接点が示せればと考えている。

 必ずしも明確な方向性が確立された研究テーマを扱うというののではなく、今後の研究の可能性を探るという趣旨であるので、それぞれの研究関心から、ワークショップに参加いただければと考えている。
プロフィール

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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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