シャンタル・ムフ6

 引き続き、シャンタル・ムフです。今回は、ラクラウとの共著です。ムフにおいては、可なり基本的な文献です。

Ernesto Laclau and Chantal Mouffe),
Hegemony and Socialist Strategy. Towards a Radical Democratic Politics,
Verso, 2014 (初版は、1985).

Preface to the Second Edition
Introduction

1  Hegemony: The Genealogy of a Concept
2  Hegemony: The Difficult Emergence of a New Political Logic
3  Beyond the Positivity of the Social: Antagonisms and Hegemony
4  Hegemony and Radical Democracy

Notes
Index

  実は、わたくしの手元には、本書のドイツ語訳がありますが、その目次は、上の英語版より、かなりくわしくなっています。また、タイトルも、次のようになっています。

Hegemonie und radikale Demokratie. Zur Dekonstruktion des Marxismus,
Passagen Verlag, 4.,durchgesehene Auflage, 2012.

 サブタイトルが、かなり違います。翻訳ではよく行われることですが。
スポンサーサイト

シャンタル・ムフ5

 昨日に続いて、シャンタル・ムフ編集の論集を取り上げます。この論集も、なかなかの顔ぶれです。共通テーマの一つは、Citizenshipですが、共同体概念を含め、従来から、政治理論での争点になっていたものであり、ハーバーマス的普遍主義とポストモダン流の絶対的差異性との双方とは異なる政治理論の可能性が問われています。この時期は、ムフが生産的で積極的な議論を展開していたころを考えてよいでしょう。

Chantal Mouffe (ed.),
Dimensions of Radical Democracy. Pluralism, Citizenship, Community,
Verso,1992.

Preface: Democratic Politics Today
  Chantal Mouffe

Part I
1  Questions on Citizenship
  Jean Leca
2 Outline of a Theory of Citizenship
  Bryan Turner
3 Context is All: Feminism and Theorie of Citizenship
  Mary Dietz

Part II
4 The Civil Society Argument
  Michael Walzer
5 On the Subject of Rights: Pluralism, Plurality and Political Identity
  Kirstie McClure
6 The Paradoxes of Pluralism
  Louise Marcil-Lacoste

Part III
7 Hannah Arendt and the Idea of Citizenship
  Maourizio Passerin d'Entrèves
8 Europe: A Political Community?
  Etienne Tassin
9 Eastern Europe's Republics of Gilead
  Slavoj Žižek

Part IV
10 On Justice, the Common Good and the Priority of Liberty
  Questin Skinner
11 Democratic Citizenship and the Political Commnunity
  Chantal Mouffe
12 What Revolutionary Action Means Today
  Sheldon Wolin

Contributors

この論集には、邦訳がないと思います(少なくとも、わたくしは気づいていません)。

シャンタル・ムフ4

 シャンタル・ムフは、必ずしも多作な思想家ではありませんが、編著・共著にも重要なものが少なくありません。
 たとえば、次のものは、現代思想の文脈にムフの徹底的民主主義の位置づける上で、重要なものです。ローティとの差異に注目すべきと思われます。

Chantal Mouffe (ed.),
Deconstruction and Pragmatism,
Routledge, 1996.

Notes on Contributors
Acknowledgements

1  Deconstruction, Pragmatism and the Politics of Democracy
  Chantal Mouffe
2 Remarks on Deconstruction and Pragmatism
  Richard Rorty
3 Deconstruction and Pragmatism -- Is Derrida a Private Ironist or a Public Liberal?
  Simon Critchley
4 Response to Simon Critchley
  Richard Rorty
5 Deconstruction, Pragmatism, Hegemony
  Ernesto Laclau
6 Response to Ernesto Laclau
  Richard Rorty
7 Remarks on Deconstruction and Pragmatism
  Jacques Derrida

 これは、1993年のパリでの国際シンポジウムに基づくものとのことであるが、ラクラウの議論は興味深いし、またデリダが「メシア性」に言及している点にも注目すべきであろう。

 なお、この論集は、法政大学出版局から『脱構築とプラグマティズム 来たるべき民主主義』として、邦訳されている。

シャンタル・ムフ3

 ムフの文献でわたくしの研究室に所蔵の文献を、順次紹介します。気がつけば、かなり集まりました。
 The Return of the Political に続く、論集です。

Chantal Mouffe,
The Democratic Paradox,
Verso, 2005(2000).

Acknowledgments
Foreword
Introduction: The Democratic Paradox

1 Democracy, Power and "The Political"
2 Carl Schmitt and the Paradox of Liberal Democracy
3 Wittgenstein, Political Theory and Democracy
4 For an Agonistic Model of Democracy
5 A Politics without Adversary?

Conclusion: The Ethics of Democracy
Index

 基本的には、先の論集の延長線上での議論の展開であるが、先の論集よりも、読みやすい印象である。なお、本論集も、邦訳が存在する。

シャンタル・ムフ
『民主主義の逆説』
以文社、2006年。

 政治的なものと逆説という議論は、シュミットからアガンベンに展開されたテーマであり、民主主義に関わる基本的認識である。

シャンタル・ムフ2

 先日、ムフの文献を取り上げましたので、引き続き、手元の文献を紹介します。
 ムフは、前回も紹介した通り、現代政治思想において注目すべき理論家の一人に数えられ、徹底的な多元的な闘争的な、といった形容詞が付く民主主義の主張は、キリスト教思想との関連でも重要であると思われます。
 特に、シュミットの政治哲学の批判的な読解に基づく、ロールズ、ハーバーマス、ローティ批判は、示唆的です。
 ムフの主著と言えば、次の論集が挙げられるでしょう。

Chantal Muuffe,
The Return of the Political,
Verso,1993.

Acknowledgements
Foreword

Introduction: For an Agonistic Pluralism

1 Radical Democracy: Modern or Postmodern?
2 American Liberalism and its Communitarian Critics
3 Rawls: Political Philosophy without Politics
4 Democratic Citizenship and the Political Community
5 Feminism, Citizenship and Radical Democratic Politics
6 Towards a Liberal Socialism
7 On the Articulation between Liberalism and Democracy
8 Pluralism and Modern Democracy: Around Carl Schmitt
9 Politics and the Limits of Liberalism

Index

 いずれ、本格的な展開を行ってみたい魅力的な問題系である。なお、本書には、邦訳(シャンタル・ムフ『政治的なものの再興』日本経済評論社)が存在する。

プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR