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デカルトとキリスト教

 デカルトは、近代哲学の出発点に位置する重要な哲学者であり、その研究はきわめて盛んである。キリスト教研究においても、その重要性が強調しすぎることはなく、近代以降のキリスト教思想を学ぶ者はぜひ理解に努めるべきであることは言うまでもない。

 現代の日本におけるデカルト研究をリードしてきた小林道夫氏は、わたくし自身も大阪市立大学で、また京都大学では大変お世話になった方であるが、このたび、小林氏へのいわば献呈論集(?)に相当する著書が出版された。しかし、大家への献呈論集というお馴染みの論集ではなく、小林氏に親しいそれぞれの専門領域で活躍の哲学研究者が、小林氏に論争を挑み、それに小林氏が応答するという形態のユニークな構成となっている。まさに小林氏にふさわしい論集と言える。内容的には、キリスト教思想に密接に関わりのあるテーマも取り上げられており、デカルトとキリスト教というテーマに関心のある方は一読いただきたい。

安孫子信・出口康夫・松田克進編
『デカルトをめぐる論戦』
京都大学学術出版会、2013年3月。

はじめに(安孫子信)

第一部 哲学史編
第一章 「〈私〉とは何か」──パスカルの〈私〉とデカルトの〈私〉(塩川徹也)
第二章 スピノザによる〈経験的〉なデカルト批判(松田克進)
第三章 懐疑の役割──デカルトとヒューム(中釜浩一)
第四章 ライプニッツとデカルト──科学の形而上学的基礎づけと無限小をめぐって(松田毅)
第五章 カントの「経験的実在論」について──小林道夫氏のカント解釈に寄せて(山本道雄)
第六章 パースのデカルト批判(伊藤邦武)
第七章 ベルグソンとデカルト(安孫子信)

第一部への答弁(小林道夫)

第二部 現代哲学編
第八章 誰よりも偉大なデカルト──デカルト=小林道夫氏の心の哲学について(美濃正)
第九章 科学的実在論から超越論的哲学へ(出口康夫)
第十章 自然主義批判を批判する(戸田山和久)

第二部への答弁(小林道夫)

戦いを終えて(出口康夫・松田克進)

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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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