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キリスト教とユダヤ的なもの(1)

 キリスト教にとってユダヤ教・ユダヤ思想・ユダヤ的なものは有する意義については、改めて述べるまでもないことであろう。しかし、ここに論究すべき多くの問いが残されていることもまた同時に事実である。本ブログでも、このテーマに関連して、不定期非体系的に、さまざまな観点を織り交ぜた記事を掲載することにしたい。
 まずは、いくつかの文献の紹介を行いたい。レオ・シュトラウスとマイモニデスに関わるものである。レオ・シュトラウスについては、以前に研究文献を紹介したあったかと思うが、20世紀に活躍のユダヤ系思想家の一人であり、政治哲学などに多くの影響を残した思想家である、また、マイモニデスについては、ユリウス・グッドマンが、次のように述べている。

「マイモニデスは、アリストテレス主義と聖書の啓示との対立を浮き彫りにすると共に、天才的な総合によってこの対立を克服しようとした。この偉業がマイモニデスをして、ユダヤ中世後期の哲学的指導者たらしめたのだった」、「マイモニデスの影響はユダヤ教を超えて拡がった。キリスト教的アリストテレス主義の創始者、アルベルトゥス・マグヌス(一二〇〇-一二八〇)とトマス・アクィナスは、マイモニデスによって理神論的アリストテレス主義の体系への道が示されたと考えていたし、またキリスト教哲学への彼の影響の痕跡は、近代の最初の世紀に至るまで辿ることができる。」(ユリウス・グッドマン『ユダヤ哲学』みずす書房、152頁下段)

 これだけでも、マイモニデスのキリスト教思想にとっての重要さは理解できるであろう。今回紹介するのは、次の文献である。

Kenneth Nart Green,
Leo Strauss and the Rediscovery of Maimonides,
The University of Chicago Press,2013.

Acknowledgments

One│ The Unanticipated Maimonides
Two│ Strauss and Irony: Bypassing the Maimonidean Scholars
Three │Maimonides and the Free Mind
Four │ Untying the Literary Knots: Maimonides the Poet
Five │ Why the Moderns Need the Medievals
Six │ Absorbing and Surpassing the Alternatives
Seven │ The Maimonidean Revolution: Western Tradition as Reason and Revelation

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プロフィール

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Author:LogosOffice
 本ブログは、2013年度以降に、芦名定道を代表者として交付を受けた科研費による研究内容を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。この間、ブログのタイトルは、「自然神学・環境・経済」から、「自然神学・宗教哲学・自然哲学」へと変化したが、趣旨は一貫しており、かなり自由にさまざまな問題を取り上げきました。2021年4月より、このブログの作成者は、所属する大学が変わりましたが、当面は、同様の内容でこのブログを運営する予定です。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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