『図書』 から、など

『図書』 2016.11(岩波書店)が届きました。
 今回は、漱石に関わるエッセイが目立ったほかは、ここで、とくに紹介したいと思う文章は、目に付かなかった。

 毎回紹介の、高村薫「作家的覚書」は、「ほんとうはよく分からないこと」というタオトルで、天皇の「生前退位の意思」に関わる内容となっている。結びは、「この自由な日本で、国民が<これは言ってはならない>と反射的に口をつぐむような対象として在る「象徴」とは、いったい何なのだろうか」という疑問であった。
 天皇は、戦前との連続性(しかも変容した形での)の中心に属しており、なかなか反省や分析が届かなかった事柄である。「ほんとうはよく分からない」は率直な感想であろう。しかし、それでとまって良いわけではない。

 というわけで、今回は、紹介すべきことがやや少ないので、次のニュースを追加しておきたい。上智大学のHPを見ていて気がついた次のニュースである。

「上智学院 新カトリック大事典編纂委員会による百科事典『新カトリック大事典』がオンライン・ディクショナリーで利用できるようになりました」

 以下、記事の転載。
「新カトリック大事典がオンライン・ディクショナリーとして利用できるようになりました
『新カトリック大事典』 (1996-2010) は上智学院 新カトリック大事典編纂委員会による全 4 巻+補遺版からなる総項目数 15,000 の百科事典です。
 
第 2 ヴァティカン公会議以後のカトリック教会の現状を網羅するだけでなく、教会史やキリシタン研究などの歴史的項目、キリスト教諸教会、他宗教関連項目も充実しています。さらに芸術、人文学、社会科学、自然科学の項目も幅広く採り上げています。
 
このたび『新カトリック大事典』がKOD(研究社オンライン・ディクショナリー)にて利用できるようになりました。KOD では同事典の全テキストを収録しており (図版については権利上の問題で省略したものが少なくありません)、項目によっては紙版の内容を補訂しています。
 
検索は見出し語の読み、表記形に対応しています。固有名など一部の見出しについては欧文からの検索にも対応しています。また目次から項目をたどることもできます。
・・・」

 『新カトリック大事典』のオンライン化は、事典の取るべき方向であるという点では当然と思う、と同時に、やはりここまで来ているのか、という感想である。知識の形態の変化は、出版の在り方に当然のことながら変更を迫ることになる。そして、この変化は着実でしかも急速である。
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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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