『図書』 から

『図書』 2017.4 (岩波書店) が届きました。こちらも、4月号で、明日、2017年であることが意識させられます。
 
 最近の『図書』は、宗教・キリスト教に関連したエッセイが少なく、何を取り上げようかと思いますが、関連があるものとしては、次のエッセイが目につきます。

「釈宗演のセイロン留学」 (馬場紀寿)
 仏教の学説で、「北方仏教/南方仏教」(19世紀主流)が、「大乗仏教/小乗仏教」に移行することに、釈宗演のセイロン留学が関係しているということ。
 「「大乗仏教」の起点、少なくともその一つは、釈宗演のセイロン留学にある」。

・柄谷行人「柳田と国学」
これは、「思想の散策」として連載されいたエッセイの最終回(20回)。
 柳田が、平田篤胤と本居宣長とに対して、いかなる思想的距離関係にあるのかという問題。明治という時代の知的動向は、専門外の話でも、おもしろい。

 そのほかに、印象に残ったのは、次の二つ。
「その娘、アナキストにつき」 (ブレイディみかこ)
 金子文子についてのエッセイ。「死の国の敷居に片足を突っ込んできびすを返した少女は、帰ってきたときにはアナキストになっていた。」

・三浦佳世「グレイリッチョは未来をめざす──「時間の矢」はどちらに進むのか?」
 「心理学者の美術館散歩」の16回目。
 「日本においても、今や、「時間の矢」は左から右へ飛ぶらしい。」
 「なぜ右手が未来かについては今後の議論が必要だが、時間が身体化されている指摘は面白い。」

 たしかに、面白い。

 しばらく前まで、『図書』に連載されていた、高村薫の「作家的覚書」が、岩波新書に収録されることが、今回の「岩波書店の新刊」に掲載されている。まとめて読むとまた面白いかもしれない。
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