日本における組織神学の試みから3

 ほんとうに久しぶりの「日本における組織神学の試みから」(「2」が昨年の2月11日、1年以上、間があきました)です。
 この間、近藤勝彦著『救済史の終末論 組織神学の根本問題3』『キリスト教弁証学』(いずれも、教文館)が刊行され、近藤勝彦組織神学が全体像の提示という、日本における組織神学にとっては、重要な研究成果が現れました。現代神学において組織神学の概念・輪郭が不明瞭になっている中での──この点については、神学校・神学部において公開されているシラバスを見ればおそらく了解できるでしょう──組織神学の提示です。

 さて、今回、「日本における組織神学の試みから3」として取り上げたいのは、近藤著ではなく、以前に紹介した。芳賀力さんの組織神学構想です。芳賀組織神学は、次のような構想(『神学の小径』全5巻、キリスト新聞社)で提示されています。
1.『啓示への問い』:聖書論
2.『神への問い』:三位一体論
3.『創造への問い』
4.『救済への問い』
5.『完成への問い』
 
 このうち、3までがすでに刊行済みであり、本ブログでは、「1」と「3」のみを取り上げておりました。
 今回は、「2」の紹介となります。

芳賀力
『神学の小径Ⅱ 神への問い』
キリスト新聞社、2012年。

第一章 命の秘義
第二章 存在の不思議
第三章 世界への驚き
第四章 魂のみなもとへ
第五章 自分を知ること
第六章 関係の絶対性
第七章 宗教という現象
第八章 世俗化という現象
第九章 有神論と無神論を超えて
第一〇章 神のメディア
第一一章 父なる神
第一二章 子なる神
第一三章 聖霊なる神
第一四章 永遠の三位一体
第一五章 聖なる愛
第一六章 全能、永遠そして遍在
第一七章 いと大いなる方

信仰の手引き(Ⅱ) 
あとがき

 以前も説明したことであるが、各章の構成(本論+ノート+間奏曲+あとがき的命題集)は独特のスタイルを採用している。
 たとえば、「第一章 命の秘義」は次のようになっている。
 一 神々の黄昏
    【ノート69】「あらゆるものを規定する現実」としての神
 二 命への問い
 三 生死を司る神
    【ノート70】復活と神の存在証明
    幕間のインテルメッツォ(間奏曲)
    あとがき的命題集

 このスタイルは、本書が季刊『教会』(日本基督教団改革長老教会協議会編)における連載を基にしていることにも関係していると思われるが、芳賀さんの神学的立場とも無関係ではないだろう。全体の論の構成がバルト的というよりも、むしろティリッヒ的(弁証学的であるという点で)の印象を受けるのは、わたくしだけだろうか。
スポンサーサイト
プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR