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諸学問の父アリストテレス

 もちろん、アリストテレスが多くの学問の創始者というわけではないが、アリストテレス全集を見るだけでもあきらかなように、アリストテレスは古代の諸学問を包括的に論じ、それを後世に伝えたという点で、諸学問の父と呼ぶにふさわしい内実を有している。現在進行中で、いよいよ完成に近づいている、邦訳のアリストテレス全集の意義はきわめて大きいと言わねばならない。先日、届いた全集17巻を紹介してみたい。
 以下に示すように、今回配本された17巻は、アリストテレスが現代に至る社会科学の中でいかなる位置を占めるのかを論じる上で欠くことができないだけでなく、その射程はさらに遠くまで及んでいる。

『アリストテレス全集17 政治学・家政論』
岩波書店、2018年3月。

凡例

『政治学』 (神崎繁・相澤康隆・瀬口昌久訳)
『家政論』 (瀬口昌久訳)

解説
 『政治学』 (中畑正志)
 『家政論』 (瀬口昌久)

政治学関連地図
索引

 旧版のアリストテレス全集では、『家政論』は「経済学」というタイトルで訳されていた。「オイコノミアー」の意味の問題であるが、現代の経済学との関わりで言えば、『経済学』という訳はミスリーディングかもしれない。詳細は、解説を参照。
 また、キリスト教思想との関連でも、家政は、より適切かもしれない。キリスト教思想では、オイコノミアとカタカナ表記にするか、あるいは「経綸」という訳がつく。実際、このオイコノミアがキリスト教思想あるいは西洋思想全体においていかなる意義を有するかは、アガンベンの一連の著作が論じる通りであり、今回の配本に付けられた「月報」には、山本芳久さんが、「三大一神教とアリストテレス」というエッセイを寄せているが、アリストテレスの意義はキリスト教思想にとってもそのとおりと思われる。
 
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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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