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暴力の問題をめぐって

 宗教に限らず、人間の現実を論じる際に、暴力の問題は避けて通ることができない。それは、人間理解の核心に関わっており、しばしば哲学的な思索にも接することになる。人間は本来的に暴力的な存在であるか否かは、人類学の実証的なテーマであるばかりではなく、人間のいわば本質の問いに属している。こうした点を考える上で、多様な視点を提供する論集が刊行された。

飯野勝己、樋口浩造編
『暴力をめぐる哲学』
晃洋書房、2019年。

序章 暴力はいかにして哲学の問題となるのか 
    (飯野勝己)

第Ⅰ部 暴力の根源に向けて
  第1章 暴力のミーメーシスとアイデンティティ
       (上石学)
  第2章 文化と暴力
       ──現代アート理論に基づく現代的暴力への洞察
       (新田智通)
  第3章 暴力の行使と制止の行動科学
       (中野良樹)

第Ⅱ部 暴力の現れに向けて
  第4章 日本キリスト教思想史における暴力理解
       ──内村鑑三の暴力論
       (岩野祐介)
  第5章 暴力を直視する
       ──語り直される暴力をめぐって
       (樋口浩造)
  第6章 構造的暴力としてのヘイト・スピーチ
       (坪井雅史)

第Ⅲ部 暴力・言葉・表現
  第7章 ひとつの暴力、いくつもの暴力
       ──「場所への暴力」試論
       (飯野勝己)
  第8章 語りをめぐる暴力
       ──ミシェル・フーコーと監獄情報グループの活動から
       (相澤伸依)
  第9章 荒ぶる思いのゆくえ
       ──謡曲「葵上」を手がかりとして
       (藤村安芸子)

あとがき
事項索引
人名索引    
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プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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