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戦後という時代における「宗教と社会」

 「宗教と社会」は、宗教が共同体的な営みであることを考えるとき、当然の、重要な問題設定であることがわかる。日本の宗教研究はこうした点をかなり意識してこれまで展開してきたように思われる。明治維新から150年、戦後70年という時間の経過を考えるとき、「戦後史」という議論は十分に成り立ちうるだろう。今回紹介する論集は、こうした点で注目すべきものであり、共著者の一人から寄贈いただいたことに感謝したい。キリスト教と日本社会を論じた論考も収録されており、日本キリスト教という研究テーマからも一読すべきものと思われる。

堀江宗正編
『宗教と社会の戦後史』
東京大学出版会、2019年。

はじめに (堀江宗正)
序章 戦後七〇年の宗教をめぐる動き 
   いくつかの転機を経て
   (堀江宗正)

Ⅰ 理論編 戦後宗教史を読むための視座
第1 近代の規範性と複合性
    「世俗化」概念の再検討と丸山真男の近代化論
    (上村岳生)
2章 政権与党と宗教団体
    自民党と保守合同運動、公明党と創価学会の関係を通して
    (伊達聖伸)
3章 戦後宗教史と平和主義の変遷
   (中野毅)

Ⅱ 歴史編 国家の宗教の関係性
4章 国家神道復興運動の担い手
   日本会議と神道政治連盟
   (島薗進)
5章 靖国神社についての語り
   明治維新百五十年で変わりうるか
   (小島毅)
6章 忠魂碑の戦後
   宗教学者の違憲訴訟への関与から考える
   (西村明)

Ⅲ 教団編 諸宗教の内と外
7章 キリスト教と日本社会の間の葛藤と共鳴
   宗教的マイノリティが担う平和主義
   (小原克博)
8章 戦後の仏教をめぐる言説と政治
   近代性、ナスシシズム、コミュニケーション
   (川村覚文)
9章 新興宗教から近代新宗教へ
   新宗教イメージ形成の社会的背景と研究視点の変化
   (井上順考)

終章 宗教と社会の「戦後」の宿題
    やり残したこととその未来
    (黒住真・島薗進・堀江宗正)

年表・宗教と社会の戦後史 
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プロフィール

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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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