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アガンベン・メモ(a39)

7・10
このセクションで、「7 生命ある道具と技術」 が締めくくりとなり、全体の議論のまとめがなされます。問題は、奴隷制と技術との連関・対称性でした。

「奴隷と技術を結びつけている組成上の連関」「古代世界の歴史を研究している者たちによってしばしば注意が喚起されてきた。」
「この説明にはかずかずの限界があることについては、アレクサンドル・コイレが明らかにしてきた」、「むしろわたしたちの研究の観点からして決定的なことは、近代の技術と奴隷制のあいだには、両者が共通にめざしている生産上の目的よりもさらに本質的な連関が存在しないかどうか、問うてみることである。」

「生産労働の増進と単純化だけでなく、むしろ、人間を必然性から解き放つことによって、人間がみずからの本来的な次元──ギリシア人の場合には政治的生活、近代人の場合には自然の力・・・──にアクセスするのをたしかなものにすることであるというのも、同様に真実なのだ。」
「奴隷制と機械とのあいだに確認される対称性は、《生命ある道具》という二つの形象のあいだのアナロジーを超えたところに求められる。」「アントポゲネシス」「の最終的達成、人間という生物が十分に人間的存在になること」
「ゾーエーとビオス、ピュシスとノモスとの閾に位置していて、みずからを包摂的排除をつうじて政治的生活を可能にしている、剥き出しの生にかかわる対称性がそれである。」
「奴隷制の古代人にたいする関係は、技術の近代人にたいする関係と同じ位置にある。」「剥き出しの生として、真に人間的な状態に接近することを可能にする閾を守護しているのである(そしてどちらも目的にそぐわないものであることが明らかにされてきた。・・・非人間的であること・・・)。」

「他方、アリストテレスによる奴隷の定義」「人間的な生は全面的に使用の領域において展開される」「という考え方」、「生命ある道具において問題になっていたのは、たんに労働からの解放ということではなく、むしろ、もうひとつの別個の人間的活動ならびに生ける身体とのもうひとつ別個のパラダイムなのであった。」
「この生ける身体との別個の関係については、わたしたちにはそれを指示する名称が欠如しており、目下のところ、「身体の使用」という連辞をつうじて想起させることしかできない。」

「アントロポゲネシスの過程で奴隷に属してきた決定的な意味を奴隷に取り戻してやることが必要になる。奴隷は、一方では、人間的な動物(あるいは動物としての人間)であるが、他方では、生命ある道具(道具としての人間)である。」
「二重の閾を構成」
「それのなかで、動物的な生は人間的な生に移行し、どうようにまた、生命ある存在(人間)が非有機的な存在(道具)に移行する」「その逆も起こる」
「法律的制度としての奴隷制の発明は、生きものおよび身体の使用を生産諸組織のうちに捕捉し、テクノロジー的道具の発達を一時的に遮断することを許容してきた。」
「奴隷制が近代において廃止されたことは、技術、すなわち生命ある道具の可能性を解き放てきたのだった。それと同時に、人間と自然との関係はもはや別の人間によって媒介されることがなくなり、装置によって媒介されるようになったところから、人間は動物と有機的なものから遠ざけられて、道具と非有機的なものに近くなり、ついにはそれ(機械としての人間)とはほぼ同一化してしまう。」「自分の動物性への直接的な関係も失われてしまった」
「労働からの解放を真の意味で自分のものにすることができなくなている。」
「テクノロジー装置の異常肥大が新しい未曾有の奴隷制を産出することで終わってしまったとしても、なんら驚くべきにはあたらないのである。」

 AIの議論は、この連関に位置すると言えるか。
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Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、内容的にこの科研のテーマ(「自然神学・環境・経済」)に限定されない諸問題を扱うことが多くなったため、本ブログのタイトルと趣旨を変更したいと考えました。新しいタイトルは「自然神学・宗教哲学・自然哲学」となります。もちろん、これまで同様にさまざまな問題を取り上げます。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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