シュヴァイツァー研究より

 20世紀を通して、特に、太平洋戦争後しばらくの間は、きわめて著名で大きな影響を及ぼしつつも、1970年代以降急速に人々の意識から後退したかに見える思想家が存在する(これは、あおくまで「後退したかに見える」であり、忘却されたというわけではない)。たとえば、賀川豊彦、そしてA・シュヴァイツァーである。両者共に、社会的実践という点で高い評価を受けていた思想家であるが、日本だけでなく、世界的に、1970年代以降、思想系譜に断層が存在しているようにも思われる。社会思想・社会的実践の質的変化が生じ、それがそれまで大きな位置を占めてきた思想家の評価を大きく変動させたということはないだろうか。一度、追及すべき研究テーマと思われる。

 さて、今回紹介するのは、シュヴァイツァーに関する新しい本格的研究文献であり、シュヴァイツァーの再評価といういう意味でも注目すべきものと思われる。

David K. Goodin,
The New Rationalism. Albert Schweitzer's Philosophy of Reverence for Life,
McGill-Queen's University Press, 2013.

Abbreviations
Preface

Introduction

1 The Crisis in Civilization
2 Schopenhauer and Schweitzer
3 Nietzsche and Schweitzer
4 The New Rationalism
5 Metaphysics and Mysticism
6 Practical Governance
7 Environmental Ethics

Epilogue

Notes
References
Index

 シュヴァイツァーの再評価のポイントが、環境論との関わりにあることは、重要な指摘と思われる。また、思想史的考察がシュヴァイツァーの思想評価の前提であることも、改めて確認すべき論点であろう。

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