未来の世代と教育の今

 故郷の新庄市のホテルから記事をアップします。本当に久しぶりに懐かしい方々にお会いできました。町の様子は大きく変わり、全く別の町のように変貌していました。
 インターネットが無事に繋がりましたので、本日の講演のレジメを参考にいかに掲載します。


*未来の世代と教育の今*****

1.百年を記念して
1.特徴:前史(新庄の歴史、キリスト教宣教史、押川と吉田、初期の宣教師・クック)が詳しい。牧師以外の教会に関連の個々人が取り上げられ、教会の周囲にものまなざしが向けられている。
2.激動の時代(明治維新、大正デモクラシー、太平洋戦争、戦後)の中で、地方教会の  歩み。先駆者たち。
 ・人間を育てる働き、地域と共に
幼児教育:大手幼稚園、古口保育園、泉田保育園、鳥越保育園
農民福音学校、農業大学校(デンマーク指導農場から県立農業大学校へ)
    ↓
 ・教育というテーマ:「人間をとる漁師」(マタイ4.19)に対して、人間を育てる農民 
 
2.教育の今
3.国際化・グローバル化→英語教育
くるくる変わる教育政策、ゆとり教育は善玉から悪玉へ
ゆとりのない学校
4.大学では、世代半分が大学生→質の低下、学力不足の大学生
大学の二極化、地方大学の危機

 人間(全体としての)を育てるという視点の欠如
 教育の危機、時間がたてばなんとかなる?

3.未来の世代とキリスト教
5.未来の世代は希望である。
   どんな人間を育てるのか、イメージするのか
6.近代日本、そして現代も:富国強兵
  キリスト教が目指す人間形成
他者と環境にやさしい主体的な人間
キリスト教徒は人口の1%、しかし教育や福祉の世界では
7.内村鑑三の場合:日清戦争からデンマルク国へ
              農業、山林
8.日本キリスト教と民族:
近代国家形成への精神的寄与、国家への批判的視点が希薄
9.明治国家の宗教政策:近代国家の形態+天皇制、信教の自由と国家神道
    「神道≠宗教」論、宗教と習俗との関係をどのように理解すべきか。
10.内村鑑三の二つのJ(Jesus、Japan) → 愛国とは?
11.内村鑑三の戦争論:義戦論(日清戦争)から非戦論(日露戦争以降)へ
 日清戦争=「義戦」(1892年の『日本人の天職』、1894年の「日清戦争の目的如何」)
 日本の世界史的使命=欧米の進歩的文明をアジアに紹介し、それによって保守的な東洋
    を啓蒙すること
   →朝鮮の内政に干渉する清国と戦い、清国を啓蒙するのが日本の使命である
    =東洋の近代化を時代の要請と考え、明治政府の近代化路線(=天皇制国家の形
    成)をキリスト教信仰によって精神的に補完するという姿勢
12.「<義戦>はほとんど略奪戦に近きものと化し、その戦争の<正義>を唱えた予言者は、今や深い恥辱のうちにあります。」(アメリカの友人ベル宛の書簡)、「余は日露非開戦論者であるばかりでない。戦争絶対的廃止論者である。戦争は人を殺すことである。そうした人を殺すことは大罪悪である。そうした大罪悪を犯して、個人も国家も永久に利益を収め得ようはずはない。」(「戦争廃止論」)
13.国家・民族の繁栄とは何か。戦争によって何を守るのか。
 「第一に戦敗必ずしも不幸にあらざる事を教えます。国は戦争に負けても滅びません、実に戦争に勝って亡びた国は歴史上決して少くないのであります、国の興亡は戦争の勝敗に因りません、其の平素の修養に因ります、善き宗教、善き道徳、善き精神ありて国は戦争に負けても衰えません、否な、其の正反対が事実であります」、「国の実力は軍隊ではありません、軍艦ではありません、将た又金ではありません、銀ではありません、信仰であります。」(「デンマルク国の話」岩波文庫)
14.高い精神的文化に支えられた非軍事的小国という理想
愛国の意味の転換(=民族・愛国のメタファー化)、政府・国家が間違った方向に進むとき、それを批判するのは愛国である。
15.I for Japan; Japan for the World; The World for Christ; And All for God.
排他的民族主義でも、抽象的な普遍主義(コスモポリタニズム)でもなく。
16.「心の強さ」:異なる他者と共に生きることができる、同時に一人でも揺るがない。

4.新しいコミュニティをめざして
17.新庄という場・地域の特徴と可能性を生かす。
自然、農業、子供!
東京都同じことをやってもしかたがない。
18.キリスト教が地域と共に担うべき課題:
   少子化・高齢化、家族とコミュニティの解体・摩滅
 現実を超えてコミュニティを再建すること、その基礎が人間教育である。

<参考文献>
1.工藤英一『単税太郎C・E・ガルスト──明治期社会運動の先駆者』
                          聖学院大学出版会。
2.内村鑑三『後世への最大遺物・デンマルク国の話』岩波文吾。
3.宮田光雄『平和の思想史的研究』創文社、『非武装国民抵抗の思想』岩波新書。
4.ボンヘッファー『共に生きる生活』新教出版社。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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