昨日の出来事、団交と送別会

 昨日、3月20日は、朝から夜まで、盛りだくさんなスケジュールの一日であった。
 朝は8時から1時間ほど、職員組合の情宣・ビラ配付、午後1時30分より3時まで、京大当局と団交に副委員長として参加、午後6時から8時まで、職員組合の永年・退職組合員の送別会。この合間をぬって、3月28日の日本基督教学会・近畿支部会の立ち看板の再設置作業、研究会へ顔を出し、学生の研究相談。

 以上から団交について簡単なメモを記しておきたい。わたくしが組合の役員として大学当局との団交に出席したのは、前任校である大阪市立大学の職員組合の中央執行委員のときから、ほぼ20年ぶりのことである。20年前と現在とでは大学の状況も大きく変化し、危機の深まりは深刻である。
 団交は、組合があらかじめ交渉要求項目を提出し、それに対して、団交のはじめに担当理事から回答がなされ、その後、各項目について交渉・議論を行うという形式であった。京都大学は、この数年来、次々と問題が発生し、交渉要求項目は多岐にわたった。1時間30分の時間をフルにつかい、なんとか一通りの議論が行われたというところであった。
 以下、ポイントのメモ。

・京都大学の場合の大きな問題は、国立大学の法人化からすでに10年あまりが経過したにもかからず、大学当局がそれ以前の状況と同じ感覚でいることである。すでに京都大学の教職員は公務員の身分を失い(教官ではなく教員である)、民間と同様の労働法の適用を受けているにもかかわらず、大学当局は上意下達ですべて通達すれば、説明精勤を果たし法的に問題ないと思っているように感じられる。大阪市立大学では、組合との団体交渉には、大学当局の最高責任者である学長が出席し、組合側に回答していたが、京都大学では、担当理事の出席で団交に臨んでいる。京都大学当局は悪い意味できわめて官僚的であり、これでグローバル化に真に対応する大学が実現できるのであろうか。だれが大学の主役であるのか、あまりにも理解が不足しており、それが団交に臨む姿勢に現れている。
 したがって、組合にとっての京都大学の関わりでの最大の問題は、生産的且つ積極的な労使交渉ができる体制を確立することにある。組合も当局も、京都大学の研究と教育を向上させ、それを可能にする労働環境を整備するという点では一致しているはずであり、この点をめぐる議論が成り立たないというのは、まったく不幸な事態である。

・団交とは何か、そこで何を行い、何を目指すのかについて、組合は戦略を見直す必要がある。予備折衝を積み上げて、その山場として団交が設定されるわけであるが、団交は個々の争点をめぐる議論を一から行い激しくやり合うというよりも、当局の代表者に何を語らせ、何を引き出すのか、という点を意識する必要があるのかもしれない。

・団交が労働者の権利であり、それ基板には基本的人権が存在すること。この基本を大学当局に再確認させる必要がある。団交は形式的に行えば、それで義務を果たしたというのは、日本中に蔓延した病的状況であるが(形だけの説明会・公聴会・アセスメント・・・)、病的であっても、これが現実である。主張しない権利は、いつの間にか事実上消滅する恐れがある。

最後に聖書から印象的な譬えを引用しておこう。

「十人のおとめ」のたとえ
1 「そこで、天の国は次のようにたとえられる。十人のおとめがそれぞれともし火を持って、花婿を迎えに出て行く。
2 そのうちの五人は愚かで、五人は賢かった。
3 愚かなおとめたちは、ともし火は持っていたが、油の用意をしていなかった。
4 賢いおとめたちは、それぞれのともし火と一緒に、壺に油を入れて持っていた。
5 ところが、花婿の来るのが遅れたので、皆眠気がさして眠り込んでしまった。
6 真夜中に『花婿だ。迎えに出なさい』と叫ぶ声がした。
7 そこで、おとめたちは皆起きて、それぞれのともし火を整えた。
8 愚かなおとめたちは、賢いおとめたちに言った。『油を分けてください。わたしたちのともし火は消えそうです。』
9 賢いおとめたちは答えた。『分けてあげるほどはありません。それより、店に行って、自分の分を買って来なさい。』
10 愚かなおとめたちが買いに行っている間に、花婿が到着して、用意のできている五人は、花婿と一緒に婚宴の席に入り、戸が閉められた。
11 その後で、ほかのおとめたちも来て、『御主人様、御主人様、開けてください』と言った。
12 しかし主人は、『はっきり言っておく。わたしはお前たちを知らない』と答えた。
13 だから、目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないのだから。」(マタイ福音書・新共同訳)
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