自由主義とは何か

 自由主義とは何か、という問いは、民主主義や社会主義の場合と同様に、かなり複雑な問題であり、本格的な議論に入る前に、ます論点整理が必要となる。ましてや、キリスト教との関わりなどを論じるのは、さらにその際の課題である。

 論点を整理するには、定評のある議論を参照することが必要になるが、自由主義の場合、たとえば、次の論考などは、ぜひ把握しておきたいものの一つであろう。

ジョン・グレイ
『自由主義の二つの顔──価値多元主義と共生の政治哲学』
ミネルヴァ書房、2006年。

日本語版への序文

第1章 「自由主義的寛容」(Liberal Toleration)
第2章 「多元的価値」(Plural Values)
第3章 「自由の競合」(Rival Freedoms)
第4章 「暫定協約」(Modus Vivendi)

解説

監訳者あとがき
人名・事項索引

 現在、わたくしが京都大学で行っている特殊講義では、ロールズやハーバーマスに対するムフの批判を取り上げたばかりであるが、グレイの「価値多元主義の時代における「暫定協約」の政治哲学」はどのような位置づけになるだろうか。現代の政治思想の相互連関地図を作成することが必要である。
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