69年の長さを想う

 8月15日、太平洋戦争の敗戦の日を迎えた。69年の年月が経過したわけである。閣僚の靖国神社参拝は、例年ほどのニュースとはなっていない感じであろうか。しかし、最近、この一年の間に、日本の国内外の状況は大きく変化した。特別秘密保護法、集団的自衛権の閣議決定など。これからの一年間、つまり敗戦70年までの間に、さらにどのような事態に至るであろう。現代日本に生きる者に課せられた責任は決して小さくない。
 敗戦から現在までの69年のちょうど中間、1970年代から80年代にかけて、それはわたくしの学生時代にあると年代であるが、この時期に読んだ文献を今回は紹介しておきたい。題名からも、内容からも、現代は、この延長線上に確かに存在していることがわかるのではないだろうか。

池明観
『破局の時代に生きる信仰』
新教出版社、1985年。

まえがき

I アジアの平和と日韓教会
  平和への絶望と希望
  日本の教会にアジア教会が期待するもの
  歴史の反復なきを望む──教科書問題について考える
  沖縄で考えたこと
  新しい歴史をきずくために
  東アジアの平和と日韓キリスト教
  解放四〇年・日韓協約二〇年

II 韓国の教会と民衆の神学
  神学的課題としてのアジア
  シモーヌ・ヴェイユの思想に対する神学的省察
  東学農民革命とキリスト教
  民衆の神学から日本の教会へ──徐南同牧師追悼

III 破局の時代とキリスト教
  光とやみを対決──受難をめぐって
  歴史を導く主
  世紀末を見る視座
  破局の時代の信仰と神学
  現代の危機とキリスト教

初出掲載誌一覧

 池明観氏は、1970年代から90年代にかけての東アジアのキリスト教を語る上で、きわめて重要な人物であり、その働きはキリスト教界を超えるものがあった。東アジアの状況に根ざしながらも、シモーヌ・ヴェイユやハンナ・アーレントに注目し、多くの論考を残している。東アジアを論じるには、この地域に集中しつつも、現代世界に広い視野を有することが求められる。グローバル化とはこうしたもののはずである。 
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