『福音と世界』から

『福音と世界』9月号が届きました。

 まず、特集は「聖霊を神学する──忘れられた神?」
 収録は次の論考です。
・大坂太郎「聖霊、それは全教会の答え」
・袴田玲「聖霊の神殿としての身体──グレゴリオス・パラマスの思想に見る人間と神とのかかわり」
・水野宏「あまねく臨在し、永遠の生命を与える方・聖霊──東方正教会の祈りと典礼にみる聖霊理解」
・深谷美枝「越境する聖霊──宣教現場からの聖霊論」

 聖霊論は難しい、しかし、現代キリスト教思想において根本的な議論が必要となっているテーマでもある。今回の特集は、日本におけるキリスト教的伝統においては、欠けていた、弱かった視点が意識的かつ積極的に取り上げられているとの印象を受ける。しかし、難しい。議論が断片的に拡散しないためには、相応しい枠組みを暫定的に提示することが必要だろう。相応しい枠組みとは具体的に何か。

連載としては、次のものが面白い。
・寺園喜基「カール・バルト『教会教義学』の世界」9 和解論(上)
・「旅する教会──再洗礼派と宗教改革」18
  猪刈由紀「伝統の保持、「世界」への適応──アーミシュの教育」
     キリスト教と世俗社会という問題の一つの典型的な事例がここにある。

 今回から、高橋優子さんの新連載「現代日本の福音(エヴァンゲリオン)」が始まりました。第1回目は、『Smoking Gun 民間科捜研調査員 流田縁』。
 ポップカルチャーを通した現代日本社会の宗教的視点からの分析といった感じの連載だろうか?
 高橋さんには、日本宗教学会の学術大会における個人研究発表を聞いて、質問した記憶がある。あの高橋さんがといったところが、今回の印象である。

 以上のほかに、「アジアと宗教多元性」研究会のメンバーでもある、同志社大学の藤原佐和子さんが、「「エコ神学」を実践するための最初のステップ」という題で、WCCのグリーンチャーチセミナーの報告を行っている。
 エコ神学とは、まさに本ブログの中心テーマの一つであり、今後のこの方面での活躍を期待したい。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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