ソウル研究調査5

 今回の調査の主要な目的の一つは、韓国のカトリック教会における、環境と経済をめぐる取り組みについてインタビューし、資料を収集することであった。どうようの調査は、2010年にもほぼ同様の調査を行ったことがあり(本ブログの2010.12.16の記事を参照)、今回は、この4年間の展開についての調査が中心になった。

 調査は、環境司牧委員会と貧民司牧委員会の担当者へのインタビューを中心に進められた。前者の委員会の担当者はこの4年で交代していたが、後者の貧民司牧委員会に方は、同じ担当者にインタビューに応じていただくことができた。今回は
まず、環境司牧委員会(Cho Hae Bung氏らにインビュー)について報告したい。 

 4年前の調査でも取り組みとしてあがられた、四つの川の開発をめぐる問題(四大河川開発問題)は継続的な取り組みが行われ、現在、調査委員会の調査が進みつつある。また漢江上流部の生態系保護の取り組みや、「生命の川のためのミサ」(20~30名)が毎週水曜日に行われている。あるいは、太陽光パネルの導入やLED照明への切り替えによって、エネルギー効率の10%アップを実現するなど(ソウル市とカトリック教会との協約が結ばれている)、環境問題への取り組みの着実な進展が見られる。

 さらに、神学的な取り組みとしても、聖書を根拠として、被造物の保全(Integrity of creation)が教会の社会的責任であることが論じられる。
 
 この4年間の変化としては、フクシマ原発事故を受けて、韓国カトリック教会の宗教会議において、キリスト教の立場からの公式の反対が表明されたことが挙げられるが、原発への信仰に立った反対の動きは、韓国キリスト教全体において広がっているように思われる。
 また、最近韓国のカトリック教会については、教皇の韓国訪問を含めて活発な動きが見られ、信徒数の増加とした表れている。新教皇フランシスコの選出が、韓国カトリック教会における環境や貧困などの諸問題への取り組みにとって、プラスの影響を及ぼしていることは明らかである。

 今回は、環境司牧委員会から多くの資料をいただくことができたので、いすれ、翻訳などによって紹介を行ってゆきたいと考えている。
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