キリスト教と神話2

 数日までに、「キリスト教と神話」というテーマを取り上げたので、何回か、このテーマの記事を掲載したい。神話とは、近代人が考えるような、非科学的で非歴史的な、幼稚な空想的な存在に尽きるものではなく、おそらく、神話的思考方法とでも言うべき仕方で、多くの文化圏・時代に遍在しているものとして捉えるべきと思われる(あるいは、そう捉えるときに神話は魅力的な研究テーマとなる)。キリスト教研究は神話を切り捨てるのではなく、神話研究との積極的な関連性を問い直すべきであろう。こうした点をイメージするのに、次の文献は、参考になるだろうか。

臼井隆一郎
『パンとワインを巡り神話が巡る──古代地中海文化の血と肉』
中公新書、1995年。

はじめに

第一章 パンとパパ
第二章 食の英雄へーラクレース
第三章 神の御名と種入れぬパン
第四章 ワインの祭典
第五章 デーメーテールの恵み
第六章 パンとサーカス
第七章 パンの神殿
   ベツレヘムのヘーラクレース、十字架のイエスとマリアたち、サ・ロ・メ、ディオニューソスとイエス、カナの婚礼、ワインとしてのイエス、パンの祈り、死と復活の食事風景、パンとワインの流れる土地、ユダ、十字架、食べる罪、パンと文字

あとがき
参考文献抄

「イエスの執行する契約更改儀礼は、結論からいえば「パンとワイン」と「小羊の屠り」の両者統合型である」、「むろん、ワインという単なる飲物が問題なのではなく、ワインにかかわる神性にイエスがどのようにかかわり、利用するかである。」(195)

 神話という観点は、聖書解釈、教義理解を豊かにするものとならないだろうか。
 これは、2014年を締めくくるにあたって、確認しておきたい研究テーマである。 
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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