有神論的科学から自然主義的科学へ

 現代の日本人にとって、科学に関して自然主義的態度はいわば当然と思われるのではないだろうか。その点で、日本人はアメリカにおいて進化論と原理主義との論争が継続中であると聞いても実感としてまったく分からないという感覚になるわけである。しかし、西欧において、伝統的な(?)有神論的科学(有神論的な信念と整合した科学、有神論的な信念体系に基づく科学)から自然主義的科学への移行が生じたのは、決してはるか昔のことではないのである。19世紀後半のヴィクトリア朝・イギリスを中心的な舞台として、この移行は徐々に進展した。これは日本の明治維新と同時代であり、明治日本はこの移行の結果を受容することになる。

 以上の経過をめぐる問題を扱った研究書を紹介したい。

Matthew Stanley,
Huxley's Church & Maxwell's Demon. From Theistic Science to Naturalistic Science,
The University of Chicago Press, 2015.

Introduction

Chapter 1. Religious Lives
Chapter 2. The Uniformity of Natural Laws
Chapter 3. The Limits of Science
Chapter 4. The Goals of Science Education: The Working Men's College
Chapter 5. Intellectual Freedom
Chapter 6. Free Will and Natural Laws
Chapter 7. How the Naturalists "Won"

Conclusion

Acknowledgements
Notes
Bibliography
Index

 The transition form theistic to naturalism was remarkably smooth. They functioned side by side for a generation, sharing values and methods regardless of the dramatic rhetorical attacks their practitioners leveled at each other. (265)

 このスムーズな移行を可能にしたのは、新しい自然科学者集団の戦略であり、その中心に位置するのが、教育である。
近代を理解する上で、教育の意義はここにおいても確認できる。
のが
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