『世界思想』より

『世界思想』2015春、42号(世界思想社)が届きました。

 この号の特集は「欲望について」です。宗教との関わりでも、人間理解にとっても、きわめて興味深いテーマです。収録されているのは、次の諸論項です。

・強者の欲望、弱者の欲望──「ウクライナ」小考(長縄光男)
・欲望と憧れ──アメリカ文学にみる蛾と星の詩学(舌中智之)
・欲望を生む脳──心理薬理学からみた自由(廣中直行)
・欲望で働く人、不安で動く人(和田秀樹)
・大量消費社会とパーソナル文化(長谷正人)
・欲望の場所──浸透する「他者」(宮原曉)
・欲望の予示的政治──アクティビズムと想像力(渋谷望)
・ニヤリとした猿から人生を取り戻す──依存症と十二ステップ・プログラム(中村英代)
・北ウイングから飛べ!(立木康介)
・スタール夫人あるいは自由という名の欲望(工藤康子)

 この特集の諸論考の前に、巻頭言的な位置に掲載されているのが、「政治学者 南原繁の人なり」という文章で、これが特集とは別におもしろい。2015年度の後期の演習では南原を取り上げます。
 内容的には、南原繁の茂吉論(「万軍はこの日本より消滅す浄く明しと云はざらめやも」(斎藤茂吉、昭和二十一年)です。

「短歌一首がよく一巻の哲学書や長篇の小説に匹敵する無限の意味を内包しうるものであることを知ったのは、茂吉からの歌からである」、「そこには蔵王山麓から生まれた順日本的なものが普遍的人間的なものによって裏づけられていたと思われる」、「いかなる政治論も憲法学説も、これほど鮮やかに新憲法の精神と日本の在り方を宣明したものは、おそらくないであろう」(『南原繁著作集』第十巻、岩波書店、一九七三年)。
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