キリスト新聞から

キリスト新聞(第3367号、2015.8.15)が届きました。8月の新聞の刊行はやや変則的になり、さらに京都大学において8月10日~12日の夏季休業期間に事務室が閉じられ新聞などを受け取れないために、新聞記事の紹介が遅くなりました。(次は、8月末あるいは9月はじめになります。)

<第一面>
「戦後70年企画 連続インタビュー─本紙標語の実質を問う─」
「日本人は何も変わっていなかった」「坂内宗男氏(キリスト教政治連盟会長)」
 「70年前、日本はこれまでにない未曾有の打撃を受けて敗戦し、アメリカによる占領と新しい憲法による歩みが始まりました。今の政府は「押し付け」だと言いながら、実際にはアメリカに追従しているわけで矛盾しています。・・・わたしあっちクリスチャンにとっては、・・・神から与えられた恩恵だと考えることもできます。」
「あの敗戦時、アジア諸国に侵略して2千万人もの人々を殺したことに対する謝罪の一つもなく、皇居に向かって土下座して謝った。・・・お詫びすべき相手はアジア諸国ではないのか。そこが、わたくしの原点です。」
「「敵が攻めてきたら」という議論ではなく、「攻めてこない地作りをする」ということが大切です。」

 基本的な認識として、日本のキリスト教とは、以上の議論で一致できるか。できるとすれば、あるいはできる範囲でも、次の展望が見えてくるはずである。「キリスト教者政治連盟」(キ政連)には、わたくしの父も参加していた経緯でその動向には関心があるが、この数十年間は外部から活動が見えない状態が続いている。戦後において継承すべきものが、いつの間にか立ち消えになっている。
 「日本人は何も変わっていなかった」という命題は日本の現実を論じるうえでの前提的な認識であるが、同時に、いわば弁証法的な発見的な命題である。同時に、直ちに「日本人は変わった」という命題へと掘り下げ、再度、「変わっていなかった」を確認するというプロセスが大切であろう。日本人の宗教性という観点では、江戸時代から驚くほどの同質的な動向がある。政治的な権力構造も、明治以降の一貫性はかなり強固である。しかし、それにもかかわらず、戦後民主主義は大きな変化であったのだ。このプロセスは逆転可能なものではない。

「Headline/ヘッドライン」:
・「青学大元教員有志が安保法案に反対」
・「TCU教職員有志も声明を発表」
・「日基教団奥羽教区が平和宣言など発表」
 あらゆるレベルで、反対の動きを示す必要がある。日本のマスコミがだめなら、海外へ。
・「訃報」が一件

<第二面>
「Topics/トピックス」
・「教育」:「〝学生を二度と戦地に送らない〟」「立教人が安保法案反対、戦争関連の企画展も」
 「立教大学の84人の教職員」と「学生団体」が呼びかけ人となり「「安全保障関連法案に反対する立教人の会」が設立された」、「8月6日現在で賛同人は870人」、「共同代表」の一人に「西原廉太」が選ばれた。

 キリスト教という視点から、安保法案反対への反対を行うことは可能なはず。少なくとも、キリスト教界とその近くにも食い込んでいる改憲勢力との理論と実践の両面での差異化が必要である。さしあたり、この一ヶ月が山になる。

・「社会」:「「赦し」と「謝罪」から「和解」へ」「清泉女子大で「報復」テーマにシンポ」
「報復」と「(正義に基づく)応報」は同じか──応報的正義とキリスト教的隣人愛との関係を考えることを課題に、シンポジウム「ほ報復の論理とキリスト教ヒューマニズム」が、7月11日に清泉女子大学で開催。

 シンポジウムを一回の催し物にせずに、学術研究としても実践との関連でも、より大きな動きのなかに位置づけることが求められている。戦後70年ということで、今年はあちらこちらでさまざまな有益な企画があるだろう。しかし、それは今年一年でおしまいということか。だから「日本人は何も変わらない」となるのではないのか。キリスト教界も例外ではないだろう。

・「社会」:「高裁も卞氏のセクハラ認定」「〝教団の体質変わっていない〟と支援者」
「教団の体質は変わっていないどこか、より悪化している印象」

 これは「印象」ではないかもしれない。決着は、最高裁まで進むのか?
 法的に変わっているはずの事柄が、実質変わらずにいる、変更が必要なことを先送りし、何もかわらない。これは、キリスト教界の現実。

「Satellite/サテライト」:
・「福音ルーテル女性会連盟総・大会」
・「教区シノドス公式提言司教研修会」
・「三重(種)教職問題Q&A発行」
・「聖公会 礼拝・礼拝音楽担当者会」
・「熊本朝祷会 2500回感謝祈祷会」
・「ロゴス腹話術研究会解散」

<第三面>
今回は、映画と絵画展の記事。

・「映画」:
 「壮大なスケールで描く」 「出エジプト、モーゼ 『エクソダス:神と王』」
 「ヨハネの視点で聖書に忠実に」「キリストの生涯 『サン・オブ・ゴッド』」

・美術:「17世紀オランダ黄金時代を彩る画家たち」「森アーツセンターギャラリーで開催へ」
 「「フェルメールとレンブランド」展」:2016年1月14日~3月31日。東京・六本木の森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)

<第五面>
・提言「教会と地域福祉」<43>:
 住吉英治(いわきキリスト教連合震災復興対策ネットワーク「いわきCERSネット」代表)「人を霊的・身体的に回復する福祉へ」

 経済効率化とは異質であるが、公共的に不可欠な活動。これを支える精神性は、「広義の宗教」という質を必要とする。

・「スキルアップ講座:教会の情報発信術」
 丸山泰地(「Breadfish」代表)、「Lesson 27 毎日見てもらおうと思うな」

 「いちばん気をつけていただきたいことは、日付の入ったページです。例えば「今月の行事予定」というようなページ。このようなページは更新を忘れないようにしねkればなりまりません」。

 「毎日見てもらおうと思うな」。確かにそうだろう。
 しかし、毎日更新どころか、何年も更新されないHPも、大学関係でも少なくない。

<第六面>
・「ブックレビュー/Book review」
 「雑誌の「戦後70年」特集がアツい」「「女性自身」「週刊女性」「セブンティーン」「アエラ」」

 いわゆる女性向け雑誌で、安保法案への批判的な特集が目立つことは、話題である。「雑誌メディアの持つポテンシャルに期待」とは、まさにその通り。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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