南原繁5

 南原繁についての研究は、近年、徐々に増加傾向にあるような印象を受けます。その理由が何であるかについては、分析すべき問題と思いますが、こうした南原研究の中心の一つとして、「南原繁研究会」をあげることができるでしょう。

 この研究会は、読書会、シンポジウム(今年度が12回目)、出版を中心に活動を行っているようですが、趣意書には、次のような説明がなされています。

「平和と教育の問題が大きな課題となっている今日、平和と教育を最も大切な価値と考え、戦後の困難な時代と取り結んで、「理念を持って現実に向かい、現実の中に理念を問われ」た南原繁先生に学ぶことは、大きな意義があると考えます。南原繁先生の取り組んでこられた命題は、歴史の試練を超え、今日の命題でもあり、また将来の日本の国と国民を導く理念であると考えます。まさに温故創新であります。
 そこで、南原繁先生没後30年に当る今年、「南原繁研究会」を発足させることと致しました。
 具体的には、月1回の読書会を開催して、南原繁先生の思想を学び、読書会の成果を問う出版物の発行、シンポジウムの開催なども目指したいと考えます。南原繁先生の精神に学び、次の時代に引き継ぐために、志を同じくする方のご賛同を頂ければ幸いであります。」

 南原研究の現状を理解するには、もちろん、思想家(政治学・政治哲学)としての南原の意義の再評価ということがあると思われますが、21世紀になっての日本の歴史的状況へのコミットする際に南原を参照するという意識がある印象です。

 今年の12回目シンポジウム(11月3日午後、学士会館)の主題が、「南原繁と戦争─日中戦争・太平洋戦争からの教訓─」であることは、この点を示しているといってよいでしょう。
 すでにこのブログでも紹介したように、今年度の日本基督教学会・学術大会では、「戦後70年」という問題が問われましたが、これは、特定の学会・研究会の問題意識ではなく、より大きな時代・状況の文脈に位置しているわけです。
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