『福音と世界』から

『福音と世界』2015.10(新教出版社)が届きました。簡単に内容を紹介いたします。

今回の特集は、四回目となる「戦後70年の教会と神学」です。
特集「戦後70年の教会と神学4 ボンヘッファー歿後70年」
 今回は、戦後70年をボンヘッファー歿後70年と重ねた特集企画です。戦後の日本のキリスト教思想を論じるのに、ボンヘッファーは欠くことができない視点であり、本誌『福音と世界』との関係で特にそう言うべきでしょうか。日本のボンヘッファー受容・研究はボンヘッファーのドイツ教会闘争から晩年期・獄中までを中心としたものでああり、そこに特徴と問題性があるとも言えます。これまでのボンヘッファー研究を継承しつつもそれを超える展望が開かれたでしょうか。

・「D・ボンヘッファーと「バルメン宣言」」(山﨑和明)
・「エキュメニズムとボンヘッファー──そのエキュメニカルな軌跡と日本のボンヘッファー研究」(橋本祐樹)
・「「聖書的な諸概念の非宗教的な解釈」の構想──ボンヘッファーにおける「新しい神学」のための序説(プロレゴメナ)」(八谷俊久)
・「ボンヘッファーと出会って」(岡野彩子)
・「ボンヘッファーと説教」(秋永好晴)
・「『獄中書簡』の影響史をたどる:マーティ『ボンヘッファーの獄中書簡集──本の伝記』より」(マーティン・E・マーティ)

 通常の特集ではありませんが、これも、戦後70年、安保関連法といった文脈での企画です。
「戦後70年「安倍談話」を韓国で読む──日本の植民地支配を被った国のキリスト者はどう考えたのか」
・「変わりばえしない安倍談話」(崔亨黙)
・「これは宗教批判の対象だ──安倍談話に臨んで韓国と日本の極右主義を問う」(金鎮虎)

次に、連載(ほんの一部ですが)から。
・一色哲「南島キリスト教史入門」12
 「社会へのまなざしと〝底辺〟へむかう志(1) 南島のキリスト教と女性たち」

「今回は、十代でキリスト教に触れて社会に対して眼を啓いていった女性と、そのような社会のなかで周辺的な存在に目を向けて伝道者となった女性を取り上げたい」。
「伊波塾」「比嘉塾」「山田塾」
「伊波普猷をめぐる五人の女」「大城カメ」

 伊波普猷については、わたくしも、一年以上まえに、朝日新聞の記者より、普猷が京都でキリスト教と出会ったことに関わる問い合わせを受け、本稿(70頁)で名前の挙げられたM・オルドリッチなどに関し、聖公会京都教区の主教座のあるアグネス教会へ問い合わせることなどについて、メールした記憶がある。

・内田樹「レヴィナスの時間論」:「『時間と他者』と読む7」
 前回の引き続き、ヨブ記が扱われ、議論はコミュニケーション・メッセージ、竹内敏晴を介して、アブラハムへ。

「神の計画は人知の及ぶべくもない。しかし、神が自分に何かを指示しているのかが一義的に開示されないままに人間は決断をしなければならない。それが「神の支援なしに」という条件の本質的な意味である」、「それが成人である」(43)。
「アブラムは彼に到来したメッセージを「生まれ故郷と父の家を出よ」というふうに解読したわけではない。他者からのメッセージは本質的な理解不可能である。アブラムがこの時点でわかったことはとりあえず二つだけである。一つは「これは私宛てのメッセージだ」ということ、一つは「私が熟知している言語体系の中では、それが何を意味するのかを解読することができない」ということ、その二つである」、「わたしたちができることは一つしかない。それは自分がその中で育ち、それを用いて思考してきた記号の体系の外に出ることである。」(45)

 記号体系の外に出るとはいかなる事態か。それはいかにしてどのように生じるのか、それは新たな記号体系を創成するのか。


・来住英俊「宣教学・事始め6」、「(6)宣教Aは愚かな働きである」

 「宣教Aの活動をしようとすると、日本の社会では(時には教会内でさえ)本当に「変な人」になるのです」、「冷たい目で見られたり、嘲笑される(そう感じる)経験」。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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