聖書の社会教説との関連で

 本ブログでは、自然神学が扱う問題領域を自然科学から社会科学へ拡張することを提案してきたが、それを具体化するために採用されたのが、聖書解釈を介するという方針であった。そこで、ポイントになるのが、聖書の社会教説である。社会教説と言えば、トレルチの古典的研究が思い起こされるわけであるが、もちろん、ここで要求されているのは、現代の聖書研究の成果に基づく社会教説であり、聖書研究への一定程度踏み込んだ議論の検討が必要になる。
 こうした問題意識で、入手したのが、次の文献である。

Marius Nel, Jan G. van der Watt, Fika L. van Rensburg (Eds.),
The New Testament in the Graeco-Roman World. Articles in Honour of Abe Malherbe,
Lit Verlag, 2015.

 内容の詳細は省略するが、Jan Van Der Watt, Cilliers Breytenbach, Jan A. du Rand, Gregory E. Sterling, Andies van Aarde, Gert J. Steyn, Jacobus(Kobus) Kok, Stephan Joubert, Jeremy Punt, Johannes Wessels, Wim C. Vergeer, Hendrik Goede, Jaco Putter, Marius Nel とった研究者の論考が収録されている。ほとんどが、南アフリカの大学に所属する研究者であり、この論集が献呈された、Abe Malherbe(1930-2012)自身が、Pretoria (South Africa)の生まれである。

 収録された諸論考は、これから内容を検討することにしたいが、この論集は、Theology in Africa というシリーズのVol.4であることを指摘しておきたい。アジアと同様に、アフリカと言っても広範かる多様であり、単純な図式(キリスト教との関係でも)を描くことは困難であるが、こうした研究叢書が企画されていることは大きな意味を有しているように思われる。おそらく、21世紀はアフリカのキリスト教がクローズアップされる世紀になる可能性が高いからである。
 欧米のキリスト教研究においては、こうした動向も視野に入れた展望が描かれつつあるようにも感じられるが、どうなるであろうか。
 クリスマスの季節にこんな展望を描くことは悪くない。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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