『図書』から

『図書』(2016.1)が届きました。『図書』も新年号です。

今回の『図書』は、特にキリスト教・キリスト教研究に関連したエッセイは見当たりませんでしたが、京都大学文学研究科に関わるものとして、次のエッセイが掲載されています。

宇佐美文理「挿絵を選ぶ愉しみ」
 中国思想研究者として、美学にも造詣の深い宇佐美さんならではのエッセイである。特に、「ない」をめぐる指摘はそのとおりと思われる。

「「ない」ということが明らかにしてくれるおもしろさがある。何かが「ある」と言うのはやさしく、何かが「ない」と言うのは難しい、というのは学問全体に言えることであろう。しかし、確実に「ない」ということを確認できねままではあるものの、それを糸口にして何かを考えてみることの楽しさを、この扉絵さがしの旅は教えてくれた。」(19)

・また、脱原発弁護団・全国連絡会共同代表の海渡雄一弁護士の「原発訴訟と裁判官統制の歴史を描く」は、まさに現在進行中の事柄であり、重要である。このエッセイは、岩波現代文庫から再刊される、黒木亮の『法服の王国』から書き始められている。

「心理学者の美術館散歩①」としてスタートした、三浦佳世「フェルメールの日常・レンブラントの非日常」も、なかなかおもいしろい。

・最後は、高村薫「作家的覚書」
 今回は、「無能のともがら」というタイトルであるが、「労働人口に占める非正規雇用の割合が四割を超えたとメディアが報じている」ことを取り上げた覚書である。結びは、「非正規雇用を増すばかりで、人間の克服について思いを致さない無能な政治と無能な企業が国を潰す」(29)。

 これは、京都大学でも実感する労働現場の状況である。わたくしの過半数代表者としての仕事は、12月末日までであるが、労働現場の問題はさらに深刻さを増している。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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