キリスト教と戦争

 戦争の問題は、「キリスト教と政治」というテーマを論じる上で、きわめて重要なテーマであり、実際、この問題への関心はキリスト思想研究の分野でもかなり高まっている。この問題に日本において継続的に取り組んでいる研究者によって、このテーマへの導入となる著書が刊行された。以下、紹介を行いたい。

石川明人
『キリスト教と戦争──「愛と平和」を説きつつ戦う論理』
中公新書、2016年。

まえがき

序章 キリスト教徒が抱える葛藤と矛盾
第一章 ローマ・カトリック教会の説く「正当防衛」
第二章 武装するプロテスタントたち
第三章 聖書における「戦争」ち「平和」
第四章 初期キリスト教は平和主義だったのか
第五章 戦争・軍事との密接な関係
第六章 日本のキリスト教徒と戦争
第七章 愛と宗教戦争

あとがき
参考図書案内

 キリスト教と戦争を全体として概観した良書である。もちろん、ここから先にどう進むかが研究の質を決めるわけではあるが。たとえば、キリスト教と戦争というテーマで必ず取り上げられる「正戦論」とアウグスティヌスとの関係は教科書的記述を超えて再考を要すると言われている。
 実は、本日は、これから「キリスト教講義」の期末試験を実施することになっているが、その中に「キリスト教と戦争」に関わる設問が入っている(この部分はすでに問題文が学生に示されているが)。わたくしも、今年度は、さまざまな仕方で、「キリスト教と戦争」について考えさせられた一年であった。2016年度はどうだろうか。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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