ポスト世俗化時代における宗教

 宗教研究で、ポスト世俗化時代という認識が登場し、すでに一定の時間が経過した(実質的にこのような認識を先取りする議論は世俗化論の最盛期が過ぎた頃から始まってはいたが)。どの程度、この認識は浸透あるいは共有されているであろうか。この問題は、現代哲学者との対論を形成することによって興味深い展開を示しつつある。以下紹介の文献は、こうした認識が日本の宗教研究でも一定の広がりを有していることの現れと解することができるだろう。

エドゥアルド・メンディエッタ、ジョナサン・ヴァンアントワーペン編、
ユルゲン・ハーバーマス、チャールズ・テイラー、ジュディス・バトラー、コーネル・ウェスト
クレイグ・カルフーン
『公共圏に挑戦する宗教──ポスト世俗化時代における共棲のために』
岩波書店、2014年。

謝辞

序章 公共圏における宗教の力 (E・メンディエッタ、J・ヴァンアントワーペン)
「政治的なもの」──政治神学のあいまいな遺産の合理的意味 (ユルゲン・ハーバーマス)
なぜ世俗主義を根本的に再定義すべきなのか (チャールズ・テイラー)
<対談> ハーバーマス×テイラー (司会 クレイグ・カルフーン)

ユダヤ教はシオニズムなのか? (ジュディス・バトラー)
預言者宗教と資本主義文明の未来 (コーネル・ウェスト)
<対談> バトラー×ウェスト (司会 E・メンディエッタ)

<総括討論>ハーバーマス×テイラー×バトラー×ウェスト (司会 クレイグ・カルフーン)

後記──宗教に備わる多くの力 (クレイグ・カルフーン)

<付論> ハーバーマスへのインタビュー
 ポスト世俗化世界社会とは? ──ポスト世俗意識と多文化型世界社会の哲学的意義について
  (聞き手 E・メンディエッタ)


訳者あとがき
人名索引

 本ブログの議論にも深く関わる重要テーマが展開されている。バトラーとウェストなどは、日本でもさらに注目されるべき思想家である。
 日本の思想系の学会で、こうした討論を組み込んだ企画がなされてもよいだろう。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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