人口減少社会の宗教

 人口動態が、人間のあらゆる活動を基礎を為していることはよく知られていることであるが、その点で、人口減少社会に突入した日本は(本日の朝日デジタルによれば、2010年~15年で、70万人、0.7%の減少)、大きな問題を抱えており、それは宗教のあり方・将来とも密接に関わり合っている。
 これはともすれば悲観的な話に終始することになるわけであるが、こうした問題に対してこそ、より客観的で冷静な視点が必要になる。まさにタイムリーとも言える研究論集が刊行された。

櫻井義秀・川又俊則編
『人口減少社会と寺院──ソーシャル・キャピタルの視座から』
法藏館、2016年。

はじめに (櫻井義秀・川又俊則)

第Ⅰ部 人口減少社会と宗教
第1章 人口減少社会における心のあり方と宗教の役割 (櫻井義秀)
第2章 過疎と宗教──三〇年をふりかえる (冬月律)

第Ⅱ部 宗派の現状と課題
第3章 過疎と寺院──真宗大谷派 (櫻井義秀)
第4章 信頼は醸成されるか──浄土真宗本願寺派 (那須公昭)
第5章 住職の兼職と世代間継承──真宗高田派 (藤喜一樹)
第6章 宗勢調査に見る現状と課題──日蓮宗 (灘上智生・岩田親靜・池浦英晃・原一影)
第7章 過疎地域における供養と菩提寺 (相澤秀生)
第8章 寺院の日常的活動と寺檀関係 (大谷栄一)

第Ⅲ部 寺と地域社会
第9章 門徒が維持してきた宗教講 (川又俊則)
第10章 抵抗と断念──地方寺院はなぜ存続をめざすのか (ダニエル・フリードリック、稲山琢仙 訳)
第11章 廃寺──寺院・門信徒の決断 (坂原英見)
第12章 仏婦がつくる地域──ビハーラの可能性 (猪瀬優理)
第13章 坊守がつなぐ地域──寺院は女性で支えられる (横井桃子)
第14章 傾聴する仏教──俗世に福田を見る (櫻井義秀)

あとがき (櫻井義秀・川又俊則)

執筆者紹介

 二人の編集者が、それぞれ継続してきた研究(科研費による)の成果の刊行である。題材は仏教であるが、キリスト教についても同様の調査分析が必要に思われる。共有すべき研究成果と言える。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、今後開設の別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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