社会脳研究の射程1

 脳科学と宗教というテーマは、すでに40年にもおよぶ蓄積を有し、その広がりは人文社会学の諸分野にもおよんでいる。その中で、宗教研究、キリスト教思想研究の視点から興味深い展開として、社会脳研究の進展を挙げることができる。自然神学の新しい分野としても、十分に位置づけうる内実を有しており、わたくしも、以前からその動向に注目してきた。
 こうした研究動向を端的に示しているのが、現在、企画が進行中の、「社会脳シリーズ」(新曜社)である。
 今回から、3冊の論集を紹介してゆくことにしたい。

苧阪直行編
『報酬を期待する脳──ニューロエコノミクスの新展開』
新曜社、2014年。

「社会脳シリーズ」刊行にあたって (苧阪直行)
社会脳シリーズ5『報酬を期待する脳』への序 (苧阪直行)

1 神経経済学が社会脳科学に与えるインパクト (春野雅彦)
2 神経経済学が明らかにする社会脳 (長塚昌生・二本杉剛・品川英朗・西條辰義)
3 報酬と快──生理的報酬と内発的報酬 (渡邊正孝)
4 価値の生成とその神経機構 (坂上雅道)
5 報酬期待の神経科学 (筒井健一郎・小山佳)

文献
事項索引
人名索引

 脳科学が新しい進展を見せ始めた1980年代に、最初から、展開が期待されていたものの一つが、経済学的な領域であった。これは、脳科学と隣接する実験系の心理学が、報酬を重要なテーマとしてきていることに関わるだけでなく、新しい科学が経済の問題と密接に関わらざるを得ないということでもある。学知の現代的展開とでも言うべき動向の一端である。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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