平和思想のネットワーク5

 平和思想のネットワークは、まさに20世紀の多様な立場の思想家たちをつなぎつつ広がっており、それは、日本にも到達し、現代にいたっている。今回は、最近の送っていただいた論考を紹介したい。著者は、H・R・ニーバーの研究者であり、リチャードソン/ボウデン『キリスト教神学辞典』(教文館、1995年)の翻訳者でもある、佐栁文男さんである。

佐栁文男
「戦後七十年、日本人の課題」
河津町教育委員会『文芸かわづ』第15号、2016年、16-26頁。

はじめに
憲法押し付け論
国家と戦争
構造的暴力がもたらすもの
基本的人権追求の歴史
これからの日本人の課題

「これからのに日本人の課題は積極的平和を実現するための努力を続けることである。それは国と社会の各方面に巣食う構造的暴力を除去し、日本国内に居住するすべての人が基本的人権と平和的生存権とを享受できる社会国家を建設することである。同時にそれは世界で不当な差別を受ける人が皆無になることを目指すことでもある。日本国は小国主義に立ち、市民のための、市民による、市民の政治を実現し、福祉国家建設を目指さねばならない。人類が多年にわたる努力によって獲得した基本的人権を、日本人はこれからも不断の努力によって保持して行かなければならない。」(25-26)

 このネットワークが、無教会キリスト教の平和思想と接していることは明らかであろう。佐栁さんが平和思想について学んだのは、深瀬忠一(キリスト者、憲法学者、2015年10月5日逝去)の平和研究会に出席ことなどによる、とのことである。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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