経済の神学5

 現代の思想状況で経済の神学を構想するとするならば、はずせないのは、資本主義の分析と社会主義の可能性の考察である。
 前者については、宗教・キリスト教思想に隣接する範囲でも、マックス・ウェーバーの古典的な研究(『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』)から始まる膨大な議論の存在するが、日本における研究からも、研究状況については、一定程度把握可能である。たとえば、次の文献は、この種の議論では、必読のものであろう。

住谷一彦
『近代経済人の歴史性と現代性』
日本基督教団出版局、1985年。

梅津順一
『近代経済人の宗教的根源 M.ヴェーバー R.バクスター A.スミス』
みすず書房、1989年。

梅津順一
『ヴェーバーとピューリタニズム 神と富との間』
新教出版社、2010年。

 また、アダム・スミス自身も、キリスト教思想との関わりで、研究テーマとなる。

田中正司
『アダム・スミスの自然神学 啓蒙の社会科学の形成母体』
御茶の水書房、1993年。

Paul Oslington (ed.),
Adam Smith as Theologian,
Routledge, 2011.

 以上のような、思想史的な研究を一方の前提にして、それに現在新たな仕方で展開中の、資本主義論とを結びつける作業が、経済の神学の基礎となるであろう。
 
 
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