モンゴルのキリスト教

 本ブログの問題設定の特徴の一つは、「東アジア」にポイントを設定している点にある。これは、今年度から始まった新しい科研費による研究ではいっそう前面に現れている。
 しかし、アジアのキリスト教は多様であり、東アジアとその周辺に限っても、一人の研究者の視野に入る事象はあまりにも限定的なものである。そこで必要なのは、関連の諸研究に常に関心を払い、可能ならば共同研究を行うことである。今回紹介するのは、本日研究室に届いた寄贈雑誌に掲載されていた研究紹介文である([自著を語る])。

滝澤克彦
「モンゴルにおける福音派の事例を通して見えてくるもの」
東北大学宗教学研究室『東北 宗教学』vol.11、平成27年・発行、101-108頁。

「冷戦終結にともなう社会主義体制の崩壊によってモンゴル国にいわゆる「宗教復興」が起こった」、「新宗教を含めた多くの外国宗教が流入してきた。そのなおでも福音派キリスト教は最大の勢力であり、現在、教会数は600を越え、信徒数は8から9万人ほどに達したと言われている。これはモンゴルの人口のおよそ3パーセントに該当する。」
「モンゴルにおける福音派の台頭は、まさに「ポスト社会主義」という文脈で捉えられる現象である。」
「宗教概念と「宗教の越境」のいずれの問題も、「モンゴル」や「福音派」、「ポスト社会主義」など実体的なものとして他者化されかねない対象を、いかに他者化せずに存在論的に論じることができるかという課題に関わってくる。」

 ここで紹介された、滝澤克彦『越境する宗教 モンゴルの福音派──ポスト社会主義モンゴルにおける宗教復興と福音派キリスト教の台頭』(新泉社、2015年)であり、第37回サントリー学芸賞を受賞したとのことである。博士論文の出版ということのようである。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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