無教会キリスト教と政治思想

 無教会キリスト教については、論じるべきテーマが多く存在する。政治思想はその一つに数えることができるだろう。それは、狭く理解されたキリスト教思想の文脈を超えて、現代の政治思想自体の問題連関においても論じられねばならないテーマである。本ブログでは、内村と矢内原についてかなりまとまった議論を行ってきた。また、現在は南原繁の政治思想を扱いつつある。これらは、無教会キリスト教と政治思想というテーマの一環である。このような問題設定は、本ブログだけではなく、一定の範囲で共有されており(本ブログでも取り上げてきた宮田光雄など)、以下に紹介するには、こうした研究の最近の成果である。

柳父圀近
『日本的プロテスタンティズムの政治思想──無教会における国家と宗教』
新教出版社、2016年。

1 内村鑑三にとってのクロムウェル──無教会の政治思想
  Ⅰ 研究課題
  Ⅱ プロローグ──不敬事件まで
  Ⅲ 本論
  Ⅳ エピローグ 無教会とクロムウェル──大塚久雄の場合など
  [補論] 内村の「天皇制観」とウェーバーの「日本論」

2 テーマとしての「国家と宗教」──内村鑑三・南原繁・大塚久雄
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 内村鑑三の場合──その一
  Ⅲ 内村鑑三の場合──その二
  Ⅳ 南原繁の場合──その一
  Ⅴ 南原繁の場合──その二
  Ⅵ 大塚久雄の場合

3 国家・教会・無教会──南原繁とカール・バルト
  Ⅰ 政治学者の「バルト受容」
  Ⅱ 南原繁のバルト論評──「ナチス世界観の宗教」
  Ⅲ 南原繁の「バルト受容」──仮説の検討

4 社会科学と国家の理想──矢内原忠雄の学問と信仰
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 批判的「植民政策学」
  Ⅲ 批判精神と学問の関係
  Ⅳ 矢内原の学問と「現代」
  Ⅴ 憲法九条解釈をめぐって
  Ⅵ 国家理論と天皇制観

5 帝国主義とファシズム批判──矢内原忠雄の預言者的精神
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 植民政策批判の思想的構造
  Ⅲ 矢内原植民政策学の論理──その一
  Ⅳ 矢内原植民政策学の論理──その二
  Ⅴ 矢内原と天皇制国家

6 「エートス」と「ネーション形成」──大塚久雄の史眼と福音理解
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 思索の「原型」
  Ⅲ カルヴァンとカルヴィニズムをめぐって
  Ⅳ 「国民経済」・ネーション・デモクラシー
  Ⅴ 「ネーション・メーキング」と戦後世界
  Ⅵ むすび

あとがき
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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