政治神学の基礎文献4

 昨日の記事で、アガンベンを取り上げたので、「政治神学の基礎文献」でもアガンベンへ紹介を進めたいと思います。
 アガンベンと言えば、20年におよぶ<ホモ・サケル>シリーズがその中心に位置づけられるわけであるが、政治神学という観点からも、きわめて重要な著作群として取り上げられるべき内容をもっている(本ブログでもたびたび取り上げてきた)。このシリーズは、1995年の『ホモ・サケル──主権的権力と剥き出しの生』(邦訳は、以文社から2003年刊行)からはじまり、『スタシス──政治的パラダイムとしての内戦』(2015年。まだ邦訳はない)で一応完結した。もちろん、これで問題が最終的に解決したとかということではなく、このシリーズに触発された研究は、多くの研究者によって継続されるものと思われる。そこにキリスト教思想研究者も含まれる必要があるというのが、わたくしの見通しである。
 ともかくも、シリーズとしては、完結を見たわけであり、今回取り上げるものは、このシリーズの最終部分に相当するものである。

ジョルジョ・アガンベン
『身体の使用──脱構成的可能態の理論のために』
みすず書房、2016年(原著は、2014年刊行)。

まえおき
プロローグ

第一部 身体の使用
   1 働きを欠いた人間
   2 クレーシス
   3 使用と配慮
   4 世界の使用
   5 自己の使用
   6 習慣的な使用
   7 生命ある道具と技術
   8 自分のものとして所有することのできないもの
 インテルメッツォⅠ

第二部 存在論の考古学
   1 存在論的装置
   2 ヒュ歩スタシスの理論
   3 様態的存在論のために
 インテルメッツォⅡ

第三部 〈生の形式〉
   1 分割された生
   2 その形式から切り離すことのできない生
   3 生きている観想
   4 生命は生きることのなかで産み出される形式である
   5 スタイルの存在論のために
   6 単独者のもとへの単独者の亡命
   7 《わたしたちはそのようにおこなう》
   8 働きと働かないでいること
   9 エルの物語

エピローグ 脱構成的可能態の理論のために

訳注
訳者あとがき

文献目録
人名索引

 <ホモ・サケル>シリーズが、新たな問題・展望で完結したことがよくわかる構成である。キリスト教思想が西洋思想なかでいかなる位置を占めているかを再度確認すべきであろう。
   
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 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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