『基督教学研究』刊行される

 わたくしは、京都大学大学院文学研究科に所属しているが、教育研究区分としては、キリスト教学専修を担当している。このキリスト教学専修(キリスト教学研究室とも言う)は、専修の出身者と在籍者から成る学会を組織しており(会員は出身者・在籍者に限定されておらず、開かれた学会であるが)、この京都大学基督教学会が、わたくしにもっとも近い関係にある学会である。
 この学会はほかの一般の学会同様に、学術大会(7月と12月の年2回)と学会誌(年度末3月刊行)の刊行を行っているが、やや刊行が遅れていた、第35号(2015年度)が届いた。

 副題は省略して、主題のみではあるが、以下に内容を紹介したい。
 論文5本、随想1本、研究6本という数の論考が収録され、特集号を除き、近年では、最大のボリュームになっている。

京都大学基督教学会
『基督教学研究』第35号
2016年3月。

論文
・古代イスラエルにおける富の問題 (勝村弘也)
・日本宣教の先駆者C・M・ウィリアムズのバックグラウンド (岩城聰)
・苦しみの叫びは何を求めているのか (佐藤啓介)
・ティリッヒ「四一神論」の可能性 (近藤剛)
・魂を注ぎ出すこと (須藤英幸)

随想
・良心の観点からの生死の問題 (名木田薫)

研究
・ハンス=ゲオルク・ガダマーの解釈学における<理解の歴史性>について (岡田勇督)
・カント哲学における神学の問題と道徳神学の位置づけ (南翔一朗)
・朝鮮語における神の訳語ハナニム (金香花)
・ヴァルター・フライターク「伝道の神学」における教会論 (南裕貴子)
・高橋五郎の神道理解 (洪伊杓)
・キルケゴールにおける「詩」の問題 (谷塚巌)

彙報

 執筆者紹介や規約などを含めると、全体が244頁の大きさであり、学会員の活発な研究活動が形に表れたものとして、喜ばしいかぎりである。しかし、学会の運営の一端に関わる者としては、学会財政に比較して、やや大きすぎたという印象も受ける。この大きさの学会誌を刊行するには、編集担当者の多大なる労力に加え、多くの関係者の寄付が不可欠であり(通常の学会費の範囲では、もっと小さな学会誌がせいぜいのところである)、この点について、会員のいっそうの協力をお願いしたい。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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