宗教哲学と哲学史研究

 最近、本ブログでは、宗教哲学という観点から、リーゼンフーバーさんの業績を、取り上げてきた。リーゼンフーバーさんの学的世界については、かなりの程度紹介することができたと思われるが、今回は、場合によっては、教科書や参考文献として適当とも思われる、文献を取り上げ、リーゼンフーバーさんに関しては、締めくくりとしたい。

1.クラウス・リーゼンフーバー
『西洋古代・中世哲学史』
平凡社ライブラリー、2000年(1991年)。

2.クラウス・リーゼンフーバー
『中世思想史』
平凡社ライブラリー、2003年(2002年刊行の著書の改訂・増補)。

 これまで紹介した著書もそうであるが、今回の二つは、宗教哲学の思索のバックグランドとして存在する思想世界の広がりを垣間見させるものである。宗教哲学とは、まったく大変な思索=作業であることが実感させられる。たとえば、波多野精一が有名な宗教哲学三部作を書き上げるのに、多大な苦労が必要であったことはよく知られているが、それは、波多野個人の問題と言うよりも、宗教哲学という事柄自体の要求であったと解すべきであろう。
 ともかくも、波多野の場合も、リーゼンフーバーさんの場合も、哲学思想史研究が、宗教哲学の土台の一つであることは確かなことである(この土台を欠いた自称宗教哲学などは、底の浅いものに過ぎない)。さらにこれは、キリスト教思想、特に組織神学に妥当する。この実例としては、バルトとティリッヒをまっさきに挙げることが可能であり、さらに続く世代から、モルトマン、パネンベルクなどを追加することができる。

 梅雨もあけ、これから、暑さがさらに厳しくなって行くが、こうした時期に、宗教哲学的な思索を進めるというのは、どうだろうか。今日も暑くなりそうである。
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