リクール哲学の射程

 リクールは現代を代表する哲学者であり、キリスト教思想研究にとっても多面的かつ密接なかかわりのある思想家である。本ブログでも、すでにかなりの回数にわたって、リクールを取り上げてきた。
 このたび、日本のリクール研究にかかわりのある研究者によって、リクール哲学の射程を知るのに適切な文献が刊行された。以下、紹介を行いたい。
 それは、法政大学出版局から出版されてきた『・・・読本』のシリーズの一冊として刊行されたものである。

鹿島徹/越門勝彦/川口茂雄編
『リクール読本』
法政大学出版局、2016年。


凡例
主要著作の略号一覧

第Ⅰ部 リクールと二十一世紀の世界
 1 リクールと歴史の理論 (鹿島徹)
 2 リクールと物語り論 (野家啓一)
 3 リクールと現代社会 (堀江宗正)
 4 リクールと政治哲学 (川上洋平)
 5 リクールと歴史修正主義論争 (川口茂雄)
 6 リクールと神学 (佐々木啓)

第Ⅱ部 リクールと現代哲学
 7 現代思想の交差点としてのリクール (杉村靖彦)
 8 リクールとナベール (越門勝彦)
 9 リクールとレヴィナス (関根小織)
10 リクールとデリダ (合田正人)
11 リクールとフッサール (長坂真澄)
12 リクールとハイデガー (川口茂雄)
13 リクールとヤスパース (大沢啓徳)
14 リクールとベンヤミン (鹿島徹)
15 リクールとアーレント (森一郎)
16 リクールと分析哲学 (長門裕介)
   〈コラム①〉リクールから教えられたこと (杉村靖彦)

第Ⅲ部 リクールと社会科学
17 アナール派歴史学の変遷 (渡辺和行)
18 テキスト解釈学と文化社会学 (佐藤成基)
19 〈記憶の場〉とメモラシオン (長井信仁)
20 ケアの倫理をめぐる思想状況 (原山哲)
21 文学教育と物語的自己同一性 (荒木奈美)

第Ⅳ部 リクールと近代哲学
22 リクールとベルグソン (藤田尚志)
23 リクールとディルタイ (瀬戸口昌也)
24 リクールとマルクス (川﨑惣一)
25 リクールとメール・ド・ビラン (越門勝彦)
26 リクールとスピノザ (朝倉友海)
27 リクールとデカルト (川口茂雄)
   〈コラム②〉神の名、命の贈与の神学 (久米博)

主要著作解題
キーワード解説
リクール略年譜
人名索引

 主要著作解題、キーワード解説、リクール略年譜が付せられており、リクールについて、これから学ぼうとする学生にも配慮された「読本」である。もちろん、さらに追加すべき項目も少なくないが、大きさと価格から判断して、大いに評価できる「読本」である。  
 
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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