キリスト教出版メディアの足跡から1

 キリスト教にとって、メディアの問題はそのかなり本質的な事柄に関わっている。それは、キリスト教が宣教タイプの宗教という点に起因していると言えるだろう。どの宗教も多かれ少なかれ、自らの信念を表明・伝達し、信仰者の拡大を志向するものであるが、キリスト教はその宗教としての活動の中心に宣教が位置づけられている点で、特に宣教タイプの宗教と呼ぶにふさわしいと思われる。
 実際、キリスト教は、その成立の当初より、さまざまなメディアとともに、新しいメディアを駆使しつつ、活動を行ってきた。この点については、以前に、宣伝会議 『広報の専門誌 PRIR プリール』 (2007. 7 No.27)における「特集 宗教界。広報の祈り」に「インターネットの普及が新しい可能性を開いた──「広報」から見たキリスト教」(p.22-23)で簡単なエッセイを執筆して以来、講義でも「情報倫理」のいう問題との関連で取り上げてきた(わたくしがキリスト教との関わりで情報・メディアについて考え始めたのは、 『広報の専門誌 PRIR プリール』より前に遡る。たとえば、2004年に「宗教と科学」研究会の研究成果として刊行した共著 『科学時代を生きる宗教 過去と現在、そして未来へ』には、大橋麻紗美さんに「エピローグ 情報時代におけるコミュニケーション」を執筆いただいたが、これは、編著者として、情報・メディアの問題を論じる必要性を意識してのことであった)。
 このエッセイについては、小見出しとして使った、「宣教する宗教、キリスト教」「広報=宣教の多様性──日本の場合」「宣教メディアから見たキリスト教の歴史」「キリスト教にもIT時代が到来」「広報から見たキリスト教の近未来」といったキーワードから、ある程度想像いただけるかもしれない。

 ともかくも、宣教する宗教であるキリスト教は、書簡=手紙、写本、印刷技術・紙媒体、ラジオ、テレビ、ビデオ、インターネットといったメディアを駆使しつつ、活動を行ってきたのである。
 こうした中で、近現代のキリスト教にとって重要な役割を果たし続けてきたのが、紙媒体による出版を通した表明・伝達である。こうした観点から、出版メディアに関連した事柄を何回かに分けて取り上げることにしたい。主に、本ブログで定期的に紹介してきている新聞や雑誌について、考えてみたい。 
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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