『学術の動向』 から

『学術の動向』 2016. 9 (日本学術会議)が届きました。
 今回も二つの特集が組まれていますが、いずれも、女性研究者に関わるものです。日本のキリスト教研究において、女性研究者が少ないことは、隣接の宗教学や哲学などと比較しても感じられる点であり、中長期の視点からの改善が必要です(短期的な即効的改善は難しいでしょうか。問題が単純ではないということです。特に若手研究者問題がからみます)。
 特集に収録された論考のタイトルは、以下の通りです。

【特集1】日本の戦略としての学術・科学技術における男女共同参画─「第4次男女参画基本計画」との関わりで─
・「日本の「戦略」としてのジェンダー──男女共同参画と次世代育成」 (井野瀬久美惠)
・「学術・科学技術における男女共同参画の推進──三つの課題」 (三成美保)
・「男女共同参画の視点からみた日本の学術・教育──ジェンダー統計の公開の拡充に向けて」 (伊藤公雄)
・「ポジティブ・アクションの実効性──その限界を超えるために」 (戸部博)
・「実効性ある男女共同参画社会の今後に向けて──国民的合意形成プロセス、そしてその評価のあり方について」 (神尾陽子)
・「第5期科学技術計画と男女共同参画」 (原山優子)
・「第3次男女共同参画基本計画と第4次男女共同参画基本計画の比較──学術・科学技術政策について」 (江原由美子)
・「科学技術・学術分野における男女共同参画の推進」 (華房実保)
・「質的に変化してきた男女共同参画と科学技術」 (渡辺美代子)
・「大学における男女共同参画の推進──名古屋大学における女性教員増加の取組事例と課題」(藤井良一)
・「私立大学における理系女性研究者育成の課題」(松尾由賀利)
・「若手女性研究者の現状と今後の対策課題」(塩見美喜子)
・「産官学協働による男女共同参画の推進」(土井美和子)
・「男性研究者にとっての男女共同参画の意義」(清水誠)

 「男女共同参画」という言葉はよく耳にするものであり、今回の特集にあるように、きわめて様々な議論・主張が存在する。しかし、貴重な意見がある一方で、全体として、具体性は感じられない。課題はそうだろう、対策も必要だろう。で、どうするのか。

【特集2】 若手研究者養成とジェンダー─人文・社会科学領域における女性・若手研究者養成の支援─
・「若手研究者育成と男女共同参画──若手をはじめとする女性研究者がさらに輝くために」(唐沢裕之)
・「人文社会科学における若手研究者養成のジェンダー」 (和泉ちえ)
・「自然科学における若手研究者養成とジェンダー問題」 (大坪久子・小川温子・佐藤恵・平田典子)
・「若手研究者から見た研究者養成とジェンダー」 (福永真弓)
・座談会 「現状と展望:人文・社会科学のための男女共同参画推進」
  (出席者:井野瀬久美惠、小森田秋夫、後藤弘子、司会:和泉ちえ)

 「人文・社会科学の出遅れ」ということが問題なのか。問題はもっと深く遠くないのか。

 以上のほかに、今回は、「若手アカデミーの動向」として、シンポジウム報告が掲載。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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