キリスト教思想基礎文献表の更新について2

 前回、「キリスト教思想基礎文献表の更新について」という記事を掲載したが、少し補足説明を行っておきたい。
 前回の記事の後半には、以前に作成し公開中の「基礎文献表」を掲載したが、これは、学部生がこれからキリスト教思想について学びを進めるということを想定している。その点からも、文献数はあまり多くならないことが望ましい。
 
 ということであれば、それほど大きな変更は難しいとも言える。
 たとえば、「1.教科書」である。これは、京都大学のキリスト教学の講義やわたくしが非常勤講師として諸大学で行った講義が、念頭におけれている。実は、わたくしは、この他にも、これまで次のような教科書を使用してきた。

・芦名定道 『宗教学のエッセンス──宗教・呪術・科学』 北樹出版、1993年。
・芦名定道ほか 『科学時代を生きる宗教──過去と現在、そして未来へ』 北樹出版、2004年。
・芦名定道編 『比較宗教学への招待──東アジアの視点から』 晃洋書房、2006年。

 最初のものは、わたくしが大阪市立大学と奈良女子大学で担当した宗教学概論講義のためのものであり、次の二つは、京都大学を会場に行った、研究会での活動を基盤にして作った共著であり、教科書を念頭に編集した。北樹出版からの2冊は、現在出版社にも在庫が僅かになり、教科書としては使用できない状況にある(増刷は考えていない)。
 このように教科書の作成に関わって感じるのは、実際に「使える」教科書は多くないということである。また、今後教科書を企画するとすれば、大幅に発想を変えたものが望ましいと考えている。授業がセメスター制となり、さらには細分化される傾向になる中、半期程度で使用する大きさの薄い教科書をシリーズとして刊行してそれを組み合わせて授業で使用する、あるいは、紙媒体を基礎にしつつも別のタイプの媒体と有機的に結合し絶えず更新可能にする、など。仲間内で人数を揃え、それぞれ分担した内容を合わせて論集タイプの教科書を作るというだけでは、もはや十分ではない(分担者が、自分の授業で実際に教科書として使用するのであれば、出版自体はできるわけであるが)。

 ということなどを考えると、リストに追加すべき教科書はなかなか見当たらないように思われる(テーマを変え、また海外の教科書を含めれば、まった違ったことになるが)。

 次に、「3.事典・辞典」について。公開中のリストでは、岩波書店 『岩波キリスト教辞典』 (2002年)が、挙げられています。これは、まあ、このあたりでしょうか。しかし、今後携帯可能な大きさの辞書の企画が可能ならば、先の教科書と同様に、インターネットなどとの連携を視野に入れたものを考える必要があるように思われる(インターネットからダインロードして、アプリで使用する)。編集を効率的に行い経費を下げることによって、価格は、5000円以内に抑えることが望ましい。

 「2.キリスト教史・キリスト教思想史(通史)」については、京都大学で研究生・聴講生対象のプログラムでも使用している、次の文献を追加することになる。

『キリスト教思想史入門――歴史神学概説』、キリスト新聞社、2008年。

 基本文献表の更新も、ここまでは、比較的容易であるが、ここから先が、いろいろ考えるべきことが増えてくる。


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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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