キリスト教平和主義をめぐって

 昨日は、神戸国際大学「チャペル講座」に招かれ、講演を行いました(お世話になりました)。
 テーマは「キリスト教平和主義と現代世界」です。最近の世界的な、あるいは日本国内での動向を念頭に、内容を組み立てましたが、この半年余りの間で行った、京都大学・春秋講座「「戦争と平和」の時代とキリスト教」『信徒の友』に掲載の短いエッセイの延長線上において、キリスト教のあるいはイエスの現実主義と、自称現実主義との対比を、戦争に即して行うことを試みました。
 「平和」というテーマは、これまでも論文化したことのあるものですが、まとまった議論として形になりつつあります。今回の講演の概要は、以下の通りです。

「キリスト教は、2000年におよぶ歴史のなかで、多くの戦争に関わってきました。みなさんは、十字軍などを思い出すのではないでしょうか。しかし、聖書に、平和主義と呼ぶべき思想がはっきりと表明されていることも否定できません。この一見矛盾した問題を、古代キリスト教(1世紀と4世紀)と明治時代の日本キリスト教(内村鑑三)を手がかりに、解き明かすと共に、現代世界におけるキリスト教平和主義の意義について考えます。」

 これだけ見ると、同じ話の繰り返しといった印象もありますが、少しずつ議論は前進しつつあります。
 なお、講演では、休憩をはさんで、質疑を行う時間が設定されており、具体的な現代の問題に関わる質問をいただきました。もちろん、答える側には限界がありますが。

 わたくしとしては、従来教科書的な議論がなされてきた、キリスト教における「正戦論」や「十字軍問題」については、教科書的な議論を超えて、専門研究に依拠した認識を提示する必要があると感じています。
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