キリスト教思想における動物

 現代のキリスト教思想では、応用倫理の動物倫理に対応するものとして、動物についての神学的考察(動物神学)が、一つの研究テーマとして存在している。これまで、環境神学として多岐にわたる問題を含んで展開していた領域に属するという見方も可能であるが、これ自体を環境倫理一般から独立させた見方も存在する。
 本ブログでは、この数日、試問を話題にしてきたが、今年度の卒論では、動物神学に関連した論文が提出されたので、その論文でも取り上げられた、次の動物神学の文献を取り上げておきたい。

A・リンゼイ
『神は何のために動物を造ったのか──動物の権利の神学』
教文館、2001年(原著は1994年)。

精進神学に向かって(日本の読者に)
序論

第一部 神学的諸原理と確立
  第1章 畏敬、責任そして権利
  第2章 弱者の道徳的優先権
  第3章 僕の種としての人間
  第4章 動物のための解放の神学
  第5章 動物の権利と寄生的本質

第二部 倫理的習慣に挑戦する
  第6章 非神学的犠牲としての動物実験
  第7章 反福音的捕食としての狩猟
  第8章 聖書的思想としての菜食主義
  第9章 動物の奴隷化としての遺伝工学


参考文献
訳者あとがき
索引  

 動物神学は、確かに環境神学と深く関わるが、同時に、それは、本書の第4章からわかるように、解放の神学に関連し、また第9章からは、生命倫理(生命神学)とも重なり合っていることがわかる。つまり、動物神学は、動物を焦点とした神学諸分野の統合の問題なのである。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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