宗教改革関係文献7

 日本における宗教改革についての最初の本格的な学問的研究として、挙げられるのは、佐藤繁彦のルター研究であるが、それは、京都大学に提出された博士論文である。
 わたくしの手元にも、刊行された学位論文が存在するので、取り上げておきたい。

佐藤繁彦
『ルッターの根本思想(羅馬書講解に現れし)』
ルッター研究会版、1933年。

序文

序説 研究の方法
  第一章 問題の所在
  第二章 問題の核心

第一部 ルッターの神観
  第一章 基督に現れし神
  第二章 隠されたる神
  第三章 預定の神
  第四章 否定の神

第二部 ルッターの罪悪思想
  第一章 ルッター律法観
  第二章 ルターの原罪思想
  第三章 罪悪思想
  第四章 罪悪思想に於けるルッターとドイツ神秘主義
  第五章 フミリタス思想に於けるルッターとドイツ神秘主義

第三部 ルッターの宣義思想
  第一章 ルッターの審判思想
  第二章 ルッターの恩寵思想
  第三章 ルッターの信仰思想
  第四章 宣義思想の根柢 
  第五章 宣義と祈祷との関係
  第六章 宣義と聖化
  第七章 宣義判断の本質
  第八章 宣義過程に於ける基督者
  第九章 基督者のアンチノミイ

附録
  一、 此論文の後に
  二、 今後の研究について
  三、 神学研究所の必要

 この佐藤のルター研究から、日本のルター研究も80年が経過した。その中で、この博士論文は、確かに研究の発端として位置づけうるものである。
 附録の三の主張、日本に神学研究所が必要との指摘は、現代の日本でどの程度、実現しただろうか。
 「少なくとも、日本の首府である東京に於いて、学問の中心地である東京に於いて、またプロテスタンティズムが最も振興さるべき東京に於いて、ルッターに関する図書館を持つことは、大会堂大会館を持つにも優って、意味があることを力説したいのである。」(406)
 確かに、大学図書館として、一定の文献の蓄積は行われている。しかし、佐藤が構想したような同時に研究拠点として機能できる研究所となると、まだまだと思われるが、いかがであろうか。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

LogosOffice

Author:LogosOffice
 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
Translation(自動翻訳)
FC2カウンター
カレンダー
08 | 2017/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR