ウィトゲンシュタインから脳科学、シュッツまで

 ウィトゲンシュタインを中心に据えた宗教哲学の構築を推進し、脳科学から、アルフレッド・シュッツまでも、視野に入れるというユニークな研究で知られる、星川啓慈さんが、宗教哲学三部作の3冊目を刊行しました(わたくしにも、寄贈いただきました)。三部作とは、『言語ゲームとしての宗教』(勁草書房、1997年)、『宗教と〈他〉なるもの──言語とリアリティをめぐる考察』(春秋社、2011年)に続く3冊目ということである。星川さんが目指してきた、日本では珍しい(?)、分析哲学を視野に入れた宗教哲学であり、わたくしも、宗教多元性、脳科学などといったテーマに関わって、一緒に仕事をするする機会があり、さまざまな刺激をいただいてきた(『宗教と〈他〉なるもの──言語とリアリティをめぐる考察』については、宗教哲学学会の学会誌で書評させていただいた)。

星川啓慈
『宗教哲学論考──ウィトゲンシュタイン・脳科学・シュッツ』
明石書店、2017年。

第Ⅰ部 ウィトゲンシュタインの生と哲学
  第1章 ノルウェーにあるウィトゲンシュタインの「小屋」の跡に立って
  第2章 独創的な「否定神学」の著作としての『論理哲学論考』──ボヘンスキーの批判を踏まえて
  第3章 太陽とウィトゲンシュタインの宗教体験──一九三七年三月に書かれた『哲学宗教日記』の分析

第Ⅱ部 宗教と神経科学
  第4章 決定論と自由意志論の狭間を生きたベンジャミン・リベット──ユダヤ教と実験神経生理学
   付論──リベットの「自由意志の擁護」への疑義
  第5章 宗教哲学と脳科学──エクルズ/ポパーの『自我と脳』と「神経宗教哲学」の構想
   付論──ニューバーグの「神経神学」における神経科学と神経との関わり
  
第Ⅲ部 「祈り」の分析
  第6章  シュッツ現象学による「祈り」の分析──言語哲学の観点とともに
   用語解説

あとがき
初出一覧
引用・参照文献
英文要旨 

 三部作が完結し、残された課題も少なくない。続く世代への期待がかかる。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
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