現代カトリック教会と環境問題

 現代のキリスト教思想における中心的問題の一つに環境問題が存在し、「環境の神学」という言える議論はこの半世紀、かなり活発な様相となっている。本ブログもこの問題関心を共有しているわけである。
 こうした中で、特に注目すべき位置を占めるのがカトリック教会の動向である。しかし、プロテスタント的な思想展開が、個々の神学者やグループの発言において確認できるのに対して、カトリック教会は別のメカニズムを有している。それは、教皇を頂点として、さまざまな諮問機関における議論の形成である。したがって、回勅はきわめて重要な文献となる。
 2015年に公表された回勅『ラウダート・シ』はまさにそうした文献であり、その分析は環境の神学にとって重要な課題となる。こうした点で注目すべき取り組みが日本においてなされ、その報告が刊行された。

篭橋一輝編
『持続可能な発展は可能か──回勅『ラウダート・シ』を複眼的に読む』
南山大学社会倫理研究所、2017年。

開会の辞 (丸山雅夫)
南山大学学長挨拶 (ミカエル・カルマノ)

第一報告:持続的可能性に向けた関係性の再構築と“総合的なエコロジー” (吉川まみ)
第二報告:現在の環境倫理学の観点から見た『ラウダート・シ』 (神崎宣次)
第三報告:回勅を神学的に読むか、哲学的に読むか? (佐藤啓介)

各報告へのコメント (篭橋一輝)
全体討論

閉会の辞 (滝澤正)
あとがき

 これは、2016年10月22日(土)に南山大学で行われた公開シンポジウムの記録である。上智大学生命倫理研究所と南山大学社会倫理研究所との共催であり、6回目とのことである。
 これに、より明確な「カトリック神学」の側からの応答が組み合わされれば、さらに面白かったであろうか(プロテスタントからでもよいが。吉川さんはそのような立ち位置だったのだろうか)。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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