矢内原忠雄

 矢内原忠雄については、京都大学の演習で比較的最近、取り上げたことがあり、また、わたくしのも、関連の論文をいつくか執筆してきました。その点で、わたくしも関心の思想家ですが、無教会キリスト教としては、内村以外となると、比較的研究の蓄積のある人物と思われます。

 このたび、矢内原について、新しい文献が出版されましたので、紹介します。著者は、すでに、『「紙上の教会」と日本近代──無教会キリスト教の歴史社会学』(岩波書店、2103年)を出版し、精力的に無教会研究を行っている研究者です。わたくしも、日本宗教学会の学術大会のパネル企画で、ご一緒したことがあります。

赤江達也
『矢内原忠雄──戦争と知識人の使命』
岩波新書、2107年。

はじめに 預言者の肖像

第一章 無教会キリスト者の誕生──一九一〇年代
   1 生い立ち
   2 新渡戸稲造と内村鑑三
   3 信仰、学問、公友
   4 住友・別子銅山

第二章 植民政策学者の理想──一九二〇~三七年
   1 東京帝国大学
   2 植民政策学
   3 帝国の理想──朝鮮と台湾
   4 国際平和の思想──満州と中国

第三章 東京帝大教授の伝道──一九三〇年代の危機と召命
   1 帝大聖書研究会
   2 マルクス主義とキリスト教
   3 無教会伝道
   4 二・二六事件と天皇

第四章 戦争の時代と非戦の預言者──一九三七~四五年
   1 矢内原事件
   2 無教会の雑誌・結社・ネットワーク
   3 預言者的ナショナリズム
   4 全体主義とキリスト教

第五章 キリスト教知識人の戦後啓蒙──一九四五~六一年
   1 日本精神の転換
   2 平和国家の理想
   3 人間形成の教育
   4 東大総長の伝道

おわりに 「神の国」の日本近代

あとがき
写真出典/参考文献/矢内原忠雄 略年譜 

 現代日本の状況の中で、矢内原に再度注目することは、よくわかる。しかし、何をいかに取り上げ、現代日本に対置するのか。
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 これまで本ブログは、2013年度より2015年度まで科学研究費の交付(代表者・芦名定道)を受けて行われた研究を中心に、キリスト教思想研究に関わる情報を発信してきました。しかし、2016年度からの新しい研究プロジェクトに関連した事柄は、主に別のブログで取り扱うことにし、本ブログでは、これ以外の記事について継続的に内容を更新します(新しい科研に関するものも、記事の継続性の観点から一部はこちらでも扱います)。
 なお、本ブログにもしばしばコメントが寄せられますが、多忙のため、原則として応答その他の取り扱いはいたしません。

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