『学術の動向』 から

『学術の動向』 2017. 7 (日本学術会議)が届きました。
 今回も、通常通り、二つの特集による構成ですが、特別講演が収録されています。内容的には、「軍事研究」に関わるものが含まれます。科学史的検討ということで、歴史的事実確認という点でも重要です。

【特集1】科学者・技術者と軍事研究─科学・技術と研究者倫理にかかわる諸問題の科学史的検討─
・「初期の日本学術会議と軍事研究問題」 (小沼通二)
・「軍事研究の中の科学者─731部隊の科学者とその現代的意味」 (常石敬一)
・「日本の包括的軍縮に向けて」 (吉岡斉)
・「安全保障問題と軍産複合体─デュアルユース(軍民両用技術)を考える」 (西川純子)
・「軍事と科学─21世紀社会に科学者に問われるもの」 (池内了)
・「日本学術会議と軍事研究─時間軸を入れて、時代を考える」 (井野瀬久美恵)
・シンポジウム参加者の意見・感想

 軍事研究が関係するのは、科学・技術の分野だけというのは、物事の本質は分かっていない者の見解だろう。研究予算がどのようにして配分されるか、軍事・戦争がすべての研究分野にどのように及ぶのか(近現代の戦争とは総力戦である)、について自覚が求められている。

【特集2】ITと創薬の融合─ビッグデータとスーパーコンピューティングで生命現象を解く─
・「創薬基盤としての分子力動学シミュレーション技術」 (藤谷秀章)
・「創薬の初期研究におけるデータベース構築とモデリング」 (水口賢司)
・「インフォマティクスとシミュレーションを融合したインシリコスクリーニング」 (本間光貴)
・「抗体創薬におけるインシリコ技術活用」 (白井宏樹)
・「ビッグデータがもたらす創薬のパラダイムシフト」 (山崎一人)
・「iOrgans テクノロジーによる生体ビッグデータ構築とその活用による疾患の予測診断・先制治療・創薬」 (河岡慎平・佐藤匠徳)
・「創薬から医療品評価におけるIT、ビッグデータの利用について」 (笠原忠)

 科学技術の神学にとっては、おさえておくべき動向である。

◆特別講演:「神岡での基礎科学研究」 (梶田隆章)

 そのほかにも、「学術における世界の潮流」No.3で、「国際学会連合は哲学をどう変えるのか─哲学系諸学会国際連合(FISP)の課題と取り組み─」が掲載。
 こちらは、ルーカ・スカランティーノと佐々木健一に対するインタビューという形式。聞き手は、藤原聖子さん。

 哲学はこうしたシステムで進展するものなのか。そもそも哲学は人文学において、いかなる位置を占めるのか。素朴な議論が浮かび上がってくる。
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